井出 亮太 2020.12.14
こんにちは、井出です。
混乱の2020年もあっという間に12月ですね。
ぐっと冷え込む日も増えてきて、
我が家の紅葉もやっと色付いてきました。
体調を崩しやすい時期になってきましたので、
皆様もお身体にお気を付けください。
さて今回は前回に引き続き、
自宅建築を通して考えたことをお話しさせて頂きます。
今回は“建物の高さ”について。
我が家の敷地は、“第1種高度地区”に指定されており、
“北側斜線”により、建物の高さ制限が非常に厳しい敷地でした。
聞きなれない方が多いかと思いますが、
高度地区とは、建物の高さを制限している地区の事で、
北側斜線とは、北側の隣家の日当たりを遮らないように、
下図のこの範囲にしか建物を建ててはいけませんという規制です。
一般的な住宅を建てると、
この規制に掛かってしまう事がほとんどなので、
屋根組みを変形させる(母屋下がり)ことで、
対応する事が多いです。
ただ!!
私は
“子供でも絵に書きやすい、左右対称の
シンプルな軒のある三角屋根の家を建てたい!”
と常々思っていまして、
それを実現させるためにとにかく
“建物の高さを低くする”
ことにしました。
検証したことは大きく3つです。
①屋根勾配と軒の深さ
②各階の天井高と間取り
③2階水まわりに伴う配管スペース(1階天井裏)
それぞれ詳しくお話しすると、
①屋根勾配と軒の深さ
簡単に言うと屋根を6寸勾配にすれば、
規制された空間をめいっぱいまで使えます。
ただイメージした三角屋根の家は
そんな尖がった屋根ではないので、
勾配を緩くしたい。
そうすると今度は、
軒が斜線に干渉し出しますので、
そこのバランスを何度も考え直しました。
最終的に
“四寸勾配の軒の出900mm”
という事で落ち着きました。
②各階の天井高と間取り
天井高については、
前回のブログでご紹介させて頂きましたが、
とにかく、どこまで低さを許容できるか
を考えました。
2階は、めいっぱいまで高さを使えるように
全体を勾配天井にしてあるのですが、
天井高が高く取れるLDKを中心に据えて、
天井高が低くなる両端に低さが気になりづらい空間
(水まわりや階段、パントリー、バルコニー)を
配置してあります。
③2階水まわりに伴う配管スペース(1階天井裏)
一般的に2階に水まわりを持っていくと、
1階の天井裏に配管スペースを大きく取る必要があります。
まず検討したのがユニットバスです。
商品によって床下の必要高さに違いがあり、
10㎝前後の差があります。
その中でも1番必要高さが低かったものが
TOTOのサザナでしたので、
すぐにサザナに決定しました!
次に排水管のルートを考えていくと、
どうしても梁を小さくしたい箇所が出てきました。
梁を小さくするためには、
柱を増やす等の対応が必要になるので、
我が家は寝室の、ど真ん中に柱を2本建てる事にしました。
(将来、間仕切るならココ、という所にしました)
これらの検証を経て、
なんとか北側斜線の規制に掛かることなく
“子供でも書きやすいシンプルな三角屋根の家”
が出来たと思います!
もう少ししたら1歳の息子が
お絵かきの題材にしてくれないかなぁ
と、ひそかに楽しみにしています。
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