fbpx

新築・注文住宅・リフォーム・リノベーションは

湘南・神奈川・横浜の優建築工房

新築・リフォームは湘南・神奈川・横浜の優建築工房 優しい暮らし

スタッフブログ

大坂 崇徳 2023.11.06

歴史的建築物に触れて

11月に入り、やっと秋らしい陽気に

なってきたなぁなどと思っていたら、

先日には関東でも夏日を記録⁉

なんてニュースを耳にしました。

 

寒暖差が大きくて、

体調も崩しがちなこの頃ですが、

皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 

今週は、そろそろ薪ストーブの

準備をしなきゃと思いつつ、

まだ手をつけれてない

大坂が書かせて頂きます。

 

以前にもブログに書いたことがありますが、

私は大学で建築史を専攻して、

特に町家を研究対象にしてきたのですが、

その関連で寺社仏閣や築城についても

少しですが学んだので、

今でもこれらの歴史的建築物を見たり、

実際にその様式を体感することが大好きです。

 

旅行に行くときなどは、

目的地や道程の周囲に寺社仏閣や城があると、

ついつい寄り道したくなってしまいます。

 

先日、長野方面に旅行した時には、

家族に頼んで途中で松本城に

寄らせてもらいました。

 

今回はその様子を、

少しだけ建築の技術寄りに

ご紹介したいと思います。

 

まず、その外観の美しさに圧倒されます。

 

 

縦横の比例の絶妙さと、

そのプロポーションの美しさは、

寺社仏閣と同じく日本建築ならではの

凛々しさを感じます。

 

ただ、軒先の稜線の角度は

寺社仏閣に比べて急勾配で、

より威厳や屈強さを表現しているように

見えます。

 

 

何せ500年以上前に築城された

戦国の世の城ですから、

当然かもしれません。

 

現在のような足場材も重機も無い時代に、

これだけの建築を造り出した職人を思うと、

感嘆の言葉もありません。

 

漆喰の白と瓦のいぶし銀のコントラストも

美しく、多色彩な装飾美を抑えた色調が

やはり日本らしい美しさを醸し出していますね。

 

 

手前に見える植樹の緑と

とても美しく調和しています。

 

ちなみに、

瓦にもひと工夫がされていて、

上部の軒の出より外側の部分には、

保護のため上にもう一重瓦が

重ねられて葺かれています。

 

 

雪国の城らしい様式です。

 

内部は構造がむき出しに見えるため、

私にとっては目にとまる箇所は数限りなく、

何時間でも見ていられるような

木組みの妙が目白押しなのですが、

その中で特に素晴らしい箇所だけ。

 

 

これは台持ち継ぎという梁材の継ぎ手に、

直行に梁が渡りあごで架かり、

それらを柱が舟肘木で支え、

その柱に通し貫が刺さる、

という構成になっています。

 

マニアック過ぎてわからないですよね(笑)

 

また、別の部位では、

最強の継手と言われる金輪継ぎが

各所の柱で見られました。

 

 

枯れて材が割れていますが、

接手自体はほとんど隙間もなく、

今でもこの城を支え続けているのです。

 

 

すごい。

 

あと、これは以前に両角君も

ブログで紹介していましたが、

最上階の天守閣の屋根を支える

小屋組みは圧巻でした。

 

 

ちなみに、小学生の息子2人と

天守閣まで上ったのですが、

その過程で私が撮る写真と説明が

建築技術に振ったマニアックな内容だったので、

息子には城をそんな見方をしてるのは、

今日ここにいる観光客の中では

お父ちゃんだけだね!

と言われてしまいました。

 

とは言え、国宝の荘厳な城を、

息子たちも楽しんでくれたようです。

 

各所の鉄砲窓から、

武者になったつもりのポーズを

とっていました(笑)

 

 

 

手に持っているのはペットボトルですが。

 

大坂

CATEGORY

カテゴリー

PAST BLOG

旧ブログはこちら

ARCHIVE

アーカイブ
優建築工房の季刊誌
page top

page top

page top