平野 聡史 2024.07.08
こんにちは、設計の平野です。
6月初旬、雨上がりの朝に咲いていた
我が家の紫陽花。
昨年、事務の中村さんから
お裾分けいただいた子です。
蒸し暑い朝に涼しさと
パッションをもらいました。
しかし今年は雨ふりませんねー
梅雨はどこにいってしまったのでしょ?
もう夏ってことでいいんですか?!
そうして迎えた七夕。
地元平塚では七夕まつりが開催中。
コロナ禍以降、
規模は縮小されてしまいましたが、
子どもたちはダンスのイベントに出演したり、
友達と遊びに行ったり楽しんでいる様子。
私はというと、
現在開催中の相模原市南区の
新築完成見学会の会場にて
ご予約のお客様の待機中に
ブログを書いているところです。
私が担当した物件ではありませんが、
当社の家づくりのスタンダードとして
打ち出している「ぼくらのいえ」仕様に
なっています。
「ぼくらのいえ」では、
その土地の自然環境を良く読み解き、
(方角や道路・隣家の状況などから、
太陽の直射や風の向きを予測)
快適に過ごせる住まいを設計する
「環境配慮型設計」をベースにしています。
(もちろんいつでも気にして設計していますが!)
暑い時期は適切に直射日光を遮り、
風の通りを意識した窓の取り方で、
窓を開け気持ちの良い風を
感じて過ごすことが、
自然素材でつくられた内装や
造作の手触りのやさしさとあいまって
豊かな暮らしとなる。
そんな思いが込められています。
ですが年々、夏の暑さは
どんどん過酷になっています。
今日は最高気温35℃の快晴。
現在まだエアコンが設置されていない
状態なのでさすがに暑い!!
(数日後に設置されるようですが!)
実際、市街地ではもう夏場に
エアコンを付けない暮らしというのは
現実的ではなくなってきていると感じます。
ですので、
確かに暑いのですが、
環境配慮型設計にしていなかったら
もっと暑くて、
とても一日いられなかっただろうな、
と思ったのです。
ひとつは、日射遮蔽。
軒を大きく出した切妻の大屋根と、
南側掃き出し窓上の出が60センチほどの庇。
これが絶妙に室内への直射日光を
遮ってくれています。
この直射が室内に入るか入らないかで、
体感温度の違いは大きいと思います。
たまたま近くに南側に大きな窓があって
軒が全く出ていないお家があり、
室内の温熱環境を想像するだけで
茹で上がりそうになりました。
もう一点は風通し。
この時期の日中は、
地表が太陽熱で暖められると、
大きな上昇気流が発生し
気圧が低くなります。
そこに引っ張られる形で
海からの風が吹き込んできますので、
概ね海がある方角から風は吹いてくる、
という原則があります。
実際にはもっと身近な道路や
周囲の建物の立ち方によって
家に入ってくる風は変わるので、
太陽よりも予測困難な風ですが、
入口と出口になる窓を
計画しておくことが基本になります。
入口となる南側にお庭に面した
大きな開口部と小窓、
出口となる北側には、
洗面スペース・階段・SCLの窓
などがあります。
朝の内はあまり風がありませんでしたが、
日中気温が上がってくると、
やはり南からの風が吹き込んでくるよう
になりました。
こちらのお家で特徴的なのは水周りと
ダイニングをゆるやかに仕切る収納棚。
絶妙な高さで設計されており、
風通しは妨げないまま、
ダイニングにとても良い居心地を
もたらしてくれています。
また、外構でも目隠しと風通しを
両立した工夫がされています。
南側の前面道路からの視線を
遮るように立った木塀。
こちらは「大和張」という張り方で、
しっかり目隠しをしつつ、
斜めから見ると隙間があるので
風が通ります。
大きな窓前の地表を
日陰にしてくれるので、
照り返しが抑えられることにも
一役買っています。
そもそもこのエリアが土にしてあり、
緑を植えられるスペースに
してあることも大事です。
はい、今回は
環境配慮型設計の視点で見た
物件紹介となりました。
次の週末にはもうエアコンが
設置されている予定のようですので、
快適になっていることは間違いありません。
(本日お越しいただいた方には
暑い中でのご見学となり
申し訳ございませんでした。)
ご予約は弊社ホームページから、
お待ちしております。
平野
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