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スタッフブログ

安藤 るみ子 2026.03.23

美しい文化 つなげる技術

こんにちは。

すっかり春めいてきましたね。

あちらこちらで草花たちが

一気ににぎやかになり、

目が忙しい季節ですね。

 

写真は小田原市江之浦。

菜の花畑の向こうに

太平洋に続く相模湾を望みます。

小田原から熱海方面へ

行く途中に位置し、

少し高台になっているので、

相模湾から太平洋を一望できる、

とにかく風光明媚な土地です。

先日渋滞を避けるため通った際、

なんとも美しい光景に思わず

車を停めてしまいました。

 

この江之浦。

2017年に『江之浦測候所』という

施設ができました。

世界的に活躍する写真家で美術家の

杉本博司氏が構想に20年もかけ

誕生に至ったとか。

元々蜜柑畑の土地の斜面を利用し、

自然・建築・アートを融合した

文化・芸術施設です。

 

その昔、この施設が着工する際に

小田原の商業施設で杉本氏自らが

講演をしてくださいました。

杉本氏が幼き頃、熱海へ向かう

東海道線の車窓から

目に飛び込んできた

この江之浦の海が、

まさに心のふるさと、

原風景だと仰っていました。

地元民としては、

なんとも光栄な話です。

(※ちなみに杉本氏の

代表的な『海景』という

モノクロ写真のシリーズは、

あのU2のアルバムジャケットで

使われています。)

 

 

 

 

 

 

 

今から5、6年前、

ようやく私も訪問できました。

おそらく一番有名なものが

『冬至光遥拝隧道』

一年の終わり、

そして始まりである

冬至の朝の太陽の上る方角に

合わせて設えられた隧道。

また千利休の茶室『待庵』の

本歌取りをした『雨聴天』と

いう茶室。

 

これはまさに雨の音を聴くことを

楽しむ茶室だそう。

 

建築・庭園については、

日本の伝統的な建築様式や

工法を再現していたり、

素材は古代から

利用されてきたものや、

この地域で取れる根府川石や

小松石を使用していたり、

その他考古遺産となりうる

ものたちが配され、

これは今もなお進化し続けて

いるのだそう。

 

この美しい原始から続くような

美しい環境の中、

精神性と芸術性をもって、

日本の美と伝統と文化を

守り伝えていく。

 

そして何千年もあと、

最終的には未来の遺跡に

なることまで想定されている

のだとか。

奥深いですね。

 

日本の美と伝統と文化を

守り伝えていく。

そういう意味で

私たち住宅建築の分野でも、

職人さんたちの力を借りて

存分に取り組んでいると思います。

 

 

 

 

この春完成の新築のお住まいでは、

茶室をつくらさせていただきました。

茶室と一言で言っても

本当に本当に奥が深い、、、。

本を読んだり実際の茶室を

見学したりしましたが、

一朝一夕ではその真髄は

わかるものではありません!

 

茶道とは、

を簡単に調べると、

『おもてなしの心・禅の精神、

そして四季のしつらえを

融合させた総合芸術である。』

とのこと。

 

お客さまからは

もっともっと深いお話を

たくさん教えていただき、

日本特有の茶の文化と

いうものの奥深さに

お話を聞くたび感動して

おりました。

 

今回の茶室は8畳の

真壁の広間です。

 

真壁とは日本の伝統的な

建築様式で、

柱などの構造材が表れてくる

つくりかたのことです。

最近の建物は断熱性能や

耐震性能を重要視していますから、

外壁に面する場所などですと、

なかなか真壁で作る機会は

少なくなっています。

 

そして真壁造りは構造材を

現しにしますので

より一層の技術力が求められます。

これに関しては弊社の大工さんの

技術力には本当に感謝です。

 

敷目板の天井、竿縁の割り付け、

床の間のしつらえ、

ランマや建具のおさまり、

そして、重要な釜吊りの位置出し、

広縁に至っては勾配天井に

網代の天井板と竹の竿縁と

いうしつらえに。

 

1つ1つの造作したものもは

そのまま仕上がりとして

見えてきます。

それを本当に美しく納めて

いただきました。

 

真壁の和室は緊張感を持った

水平垂直の線。

寸法設計には茶室ならではの

作法があります。

これがうまくおさまったとき、

こんなにも気持ちが清々しい

空間になるのかと、、、。

障子を閉め、畳に座り、

しばらく一人でそんな思いを

この空間で堪能させて

いただきました。

 

そしてここにこれからは

主人となるお客様が季節に応じた

掛け軸や花、花器、

様々な道具で室礼をし、

おもてなしの心を表現していかれます。

 

建築史家の藤森照信さんの

著書によると、

『お茶を喫むだけの建築様式は

世界の建築史を見ても

日本の茶室しかない』そうです。

日本人の精神性や芸術性は

言葉ではなくこういう

『道』を通して体感し

継がれてきたのですね。

 

 

そしてもう一件、

完成したリフォーム工事の

ご紹介です。

 

元のお住まいが

構造体を美しく見せる

梁・柱を現す

真壁づくりの建物。

 

そこに二世帯住宅にしつつ

一階の暗さを解消するため

間取りを大きく変えることに

なりました。

 

元々間仕切りの建具がありましたが

レーごと取り払い、リビングを拡げ、

さらに奥のお部屋の天井を構造補強

をしながら取り払って吹き抜けに。

 

 

新たに設けた階段で2階の書斎へ

行ける楽しい空間です。

 

 

 

 

何の違和感もなく仕上がっていますが、

間取りを変えると電気配線や

給排水のルートなど様々なことを

解決していかなければなりません。

 

計画も大事ですが、

それをやってのけてくれる

技術力のある職人さんたちがいます。

心強いです。

 

実は床材がとても素敵な

唐松の無垢材でしたので、

これを活かしたい!

という難題もありました。

 

元の間仕切りの建具や

壁があったところはもちろん

床材がないので、

そういったところは、

他の部分で撤去した床材を

上手くあてはめて、

なんの違和感もなく、

最初からそうであったかの

ような仕上がりに。

 

 

どこが継ぎ足した床材なのか

全くわかりません。。

この大工さんの想像を超える

技術力にはさすがに感服です。

他にも随所にそんなところが

散りばめられていて、、、。

 

私たち、スタッフは、

こういう気概のある職人さんたちに

本当に助けられています。

手前みそ過ぎますが、

技術力の優建築工房。と

声を大にして言いたい思いです。

 

こういった気概ある

職人さんの技術はAIにとって

かわることは絶対に出来ないと

思っています。

 

日本の美しい伝統と文化は

こういう気概と技術力によって

守られ、

そして私たちは大事に育て

つなげていきたいと思います。

 

 

冒頭の江之浦の菜の花畑には

『ご自由にお持ち帰りください』

の看板が。

お言葉に甘えて摘んできました。

 

学生時代に買った杉本博司さんの

写真だったというU2のアルバム

『NO LINE ON THE HORIZON』

のジャケットと共に、、、。

もう30年以上前のCD、、、

古い、、、

年季が入っていますね、、、

 

安藤るみ子

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