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スタッフブログ

大坂 崇徳 2015.08.25

断熱改修の実例

~重量鉄骨造・ALC外壁張り事務所を住宅へ改装~

一時の猛暑は納まったような気がしますが、
まだまだ湿度の高い残暑が続きそうです。
皆さんは夏バテになどなっていませんか?
今週は、大好きな夏が過ぎようとしている寂しさもありますが、
これから来る台風シーズンをとても心配している
大坂が書かせていただきます。

先週は私共も夏期休暇を頂きましたので、
あまり検査等はありませんでしたが、
休み明けすぐに木工事完了検査が1件ありました。

それとは別に、現在進行中の現場の断熱改修に伴う、
発泡ウレタンの施工状況の検査を行いました。

既存建物の暑さ、寒さを改善するための工事を
総じて断熱改修と言いますが、これは非常に多種多様で、
改修する部位と改修する方法の組み合わせで、
工事内容も得られる効果もかなり異なります。

そして、その改修方法の選定と施工の精度次第では、
期待する成果が得られない場合も多いという、
実はとても難しい工事項目なのです。

一般的に建物の断熱改修をする部位としては、
大きく分けて壁、天井(又は屋根)、床(又は基礎)、
開口部(窓やドア等)があります。

その部位ごとに、間取りや意匠、換気扇などの機器類との
関連も考慮しながら、採用する断熱資材を選定して、
断熱計画を立てていきます。

そして、断熱改修は暑さ寒さのことだけでなく、
気密(スキマ)と湿度(湿気)との関係も同時に
解決しなければなりません。

このあたりをちゃんと説明すると、本が1冊書けてしまう!!(笑)
くらいの文章になってしまいますので割愛しますが、
例えば結露のひどいマンションの1室の窓に内窓を付けたら、
これまで結露しなかった壁が結露するようになったり、
隣の部屋の窓が結露するようになったり。。。
などの例はたくさん見聞きします。

どんな場合でも、まずは現状の断熱(及び気密や湿度状況)に
関する問題点を正確に把握することが肝心。

その上で、建物の特性や各部位の関連を考慮しつつ
問題の大きな部位から改善する計画をまとめていきます。

セオリーは「開口部の断熱から」と言われますが、
実際はそうとばかりは言えない例も多いのです。

今回の建物は重量鉄骨造の3階建ての2階で、
改装前は事務所の用途でした。

2015.8.25Jdannetsu1

 

1階は工場、3階は住宅に挟まれた2階部分は、
鉄骨の柱や外壁の裏側もむき出しのつくりで、夏は暑く冬は寒い、
下階からのスキマ風も入るような状況でした。

今回、住宅に改装するためには、
開口部(窓)の断熱改修だけでは不充分と判断し、
壁と天井の断熱、及び鉄骨の柱の断熱(結露対策)や
気密の確保(下階からの隙間風の防止)等を同時に計画し、
ご提案しました。

そこで採用したのが発泡ウレタン系の断熱材です。

多種ある断熱資材の中で、鉄骨柱や上階の床を支える
デッキプレートなどの鉄材との相性が良いこと、
鉄骨造の建物独特の各所にある隙間を埋めるのにも適していること、
柱型や梁型などの凹凸が多い内部空間の施工に適していること、
等々が採用の理由でした。

発泡ウレタンの施工は専門業者によって行いますが、
現地で吹き付けるわけですから養生は厳重に施します。

2015.8.25Jdannetsu-2

施工が完了し、充分発泡して硬化した状態で検査を行いました。

 

検査項目としては、吹付け厚さの確認、密着具合の確認、
欠損や隙間が無いか、配管などの貫通箇所の処理、
これから施工する取合いとの干渉などがあり、
今後の施工時の注意点を数点指示した以外は、
大変良い施工状況でした。

2015.8.25Jdannetsu-3

2015.8.25Jdannetsu-4

この先に施工される木造の壁の断熱との接点の処理、
床下の気流止めや開口部横の隙間の処理等を丁寧に
施工していけば、住宅として充分な温熱環境になると思います。

古くなったお風呂やキッチンを交換するのもリフォームですし、
間取りを変えて、内外装を一新するのもリフォームです。

ですが、その裏側にある、完成したら見えなくなる構造や断熱、
インフラなどの計画と工事の精度が、特に大規模なリフォームを
行う上ではとても重要だと考えています。

これからも、完成した事例ではうまくお伝えできない
改装工事の様々な部分について、
このブログでご紹介していきたいと思います。

大坂

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