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スタッフブログ

平野 聡史 2020.10.26

本を読み返すように 2019鹿児島

こんにちは、設計の平野です。

ついこの前まで アチー!

と言っていた気がしますが、

このところ一気に気温が下がって、

陽が落ちるのも早くなり、

秋の深まりを感じるようになりました。

 

 

このままあっという間に年末になってしまうのか・・・

 

iPad内の写真を整理していて、

昨年2019年は、

設計者としての栄養を補給するため、

オンオフ共に動いていたな、

と思い返しました。

 

そういえば昨年の内に

ブログに書けていないことがあった。

 

今年はコロナ禍で、

外部から刺激を得るような機会を設けることが

出来ていなかったので、

勝手ながらこの場を借りて

おさらいをさせていただこうと思います。

本を読み返すような感じで

 

2019年7月、一部の社員にて

鹿児島の工務店 株式会社シンケンさんの研修に

参加させていただきました。

 

 

工事中(上棟中)の物件見学から

社員の方の住まいの見学、

自社の家具ファクトリーの見学、

完成物件検査にお邪魔し

(シンケンさんでは「社内研鑽」と呼んでいた)、

新しい現場事務所の見学(ものスゴイスケールだった)、

モデルハウスの見学、

最後は本社での座学と、

一泊二日 詰めっ詰めの内容。

 

その中の一部ですが、

特に心に残っている部分を書かせていただきます。

 

まずは上棟中の現場見学。

 

 

 

構造は杉の集成材で組まれたフレームに、

水平構面は杉の厚板を張り、

それが床仕上げになる。

と同時に下階の天井仕上げにもなる。

 

電気配線はどうしているのだろう??

という疑問に社員の方が教えてくれた。

あらかじめ通線用の欠き取りがされていて、

上棟の時には既に逃げ配線が施工されていた。

 

 

 

この後、屋根は断熱入りのパネルが組み込まれる。

 

つまり上棟時に、

大工工事における相当な内容が完了してしまう。

 

上棟以後、窓の施工など外皮を完成させるまでは

社員大工さんが受け持ち、

その後は内装の大工さんが引き継ぐという。

 

壁の構造面材は外周に「モイス」が張られ、

内部はそれが仕上げとして表しになる。

 

↓こういうことです。

 

PLAY WALL

 

内部に表しになった小柱に棚などを

取り付けられるようになっている

「PLAY WALL」。

 

 

住まい手が好みでアレンジできるように、

様々なパーツが用意されていた。

よく考えられています。

 

建物の骨格は徹底的に効率化されている。

 

そういう意味では、工業製品のようである

とも言えるのだが、

プランニングは一軒一軒、

その土地の特性がしっかりと活かされた

設計がなされている。

 

外構・外観は、街なみの一部になる

という意識を持ってあるべき姿が考えられ、

内部は、そこに暮らす人にとって

気持ちの良い空間になるよう、

自然環境を取り込んだ設計がされている。

 

 

お隣との境はブロック塀ではなく、

共有の緑のスペースでゆるく区切られる。

お互いに好きな草花を植えて良いことにしているとのこと。

 

お隣もたまたまシンケンスタイルで建てられたおうち。

 

住まいや暮らしに関しての価値観が近い同士だから、

そんなことが普通に成り立っている。

 

 

キッチンからは外の緑が見え、

とても気持ちが良さそう。

木製サッシの框が見えない

納まりにしていることで余計な線がなくなり、

よりダイレクトに緑の豊かさを感じる。

 

 

窓辺のソファコーナー(リビングスペース)。

とても居心地の良さそうなスペース。

 

外の植栽、開口部の大きさ・高さ、

程よい空間のバランスが

そう感じさせているのだと思う。

 

シンケンさんの建物に限ったことではないが、

良い住まいには、

このようなコージーなコーナーがある。

 

 

↑人がたくさん集まってますが、2019年の写真です。

念のため。

 

今年は同じには出来なかっただろうな・・・

シンケンさんの社内完工検査(社内研鑽)に

立ち会わせて頂いた物件。

つまり完成ホヤホヤの状態。

 

この時点で植栽を含めた外構もほぼ出来上がっていた。

建物本体と同じくらい、

外構植栽の計画・完成度も重要であることを

再認識させられる。

 

 

LDKから桜島が見える立地。

社内研鑽には多くの社員の方が参加し、

各所役割分担をしてチェック・報告を行い、

外構を含めた設計についても意見交換が行われた。

 

常に皆でブラッシュアップしていこうという

意識と行動、見習わなくては。

 

 

住宅展示場内にあるモデルハウス。

2001年完成ということで、

床の杉板や表しの構造材などの自然素材は、

経年で良い味わいが出ていた。

 

現在のシンケンスタイルとは、

構造など技術的な違いはあるが、設計の考え方、

ひとめでそれとわかる外観のアイデンティティーは

当時から変わっていない。

 

外部には杉板などの自然素材が使わているが、

自社開発の外装塗料などメンテナンスの体制も

しっかりとしていて、住まい手は安心できるでしょう。

 

…私が感じた「シンケンスタイル」は、

明確な思想とスタイルがあり、

その価値観が社員

(プラン・設計~現場管理・大工~アフターメンテまで)、

住まい手から潜在的な顧客にまで共有されていることに、

工務店としての理想形を見たように感じました。

 

現状に満足せず切磋琢磨しなければ!

最後までお付き合いいただき恐縮です。

それではまた。

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