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スタッフブログ

施工について 2021.04.26

建築協定「まちの景観や秩序をまもるための取組み」

花粉症の季節が終わり、

例年ならマスクを外せる気持ちの良い時節なのですが、

今年はまだまだマスクを着けて過ごす日常が続きそうです。

 

早くマスクなど気にせず、家族や仲間と

食事を楽しみたいと願っています。

 

今週は、最近は自宅で自作の肴をつまみに専ら

独り呑みの大坂が書かせていただきます。

 

この1週間では、木完検査が2件、外装完了検査が1件、

完工検査が5件ありました。

 

さて、皆さんは建築協定という言葉をご存じですか。

 

わが国には、建物を建築するときに

守らなければならない規則がいくつもあります。

 

その最も大きな、基本となる法律は建築基準法ですが、

それ以外に施行令、告示、条例など様々な規則があり、

これらすべてを守った計画でない限り

建築確認申請の許可が下りず、建物を造ることができません。

 

 

そして、建築協定とは、敷地や建築物に対する民間の協定で、

特定行政庁(知事や市町など)の認可を受けたもののことです。

 

協定では、ある地域の土地所有者の全員が合意することにより、

土地の最低面積や敷地境界線からの外壁の後退距離、

建物の各所の高さなど非常にきめ細かく規制し、

統一することができます。

 

なかには、建築物の色や意匠などの規定を含む場合もあります。

 

もちろん、この協定が定められた地域内で新たに建築しようとする場合は、

この協定を遵守することが建築確認申請許可の前提となります。

 

私は9年ほど前に自宅を新築したのですが、

計画地にこの建築協定があり、

かなり厳しい規定もあったので設計時に

とても苦労したことを覚えています。

 

 

特に建物の北側の敷地に対する高さ(北側斜線規制といいます)

に厳しい規定があり、建物の配置や高さを何度も検討しました。

 

 

しかし、この厳しい協定のおかげで、

ゆとりのある敷地割りが守られて建物が密集せず、

景観や住環境が良好に維持されていることがわかりました。

 

 

 

その後、仕事柄か自治会の役員に選任され、

この地域の建築協定委員会の委員長を務めることになり、

現在は建築に先立って申請される建築協定の審査を行っています。

 

責任のある役職なのですが、様々な建築会社や設計事務所の計画した

図面を目にすることができるという楽しみもあるのです。

 

当然、図面や資料を隅々までチェックしますので、

各建築会社や設計者の意図が読み取れ、とても勉強にもなります。

 

敷地や周辺環境の条件をよく理解し、

日照や通風にも配慮した計画がある一方、

きっとあらかじめ作られていた間取りを

ただ当てはめただけであろう計画も見られます。

 

もちろん協定に違反していなければ許可を下すのですが、

内心では残念に思うことも結構あります。

 

建築協定に対する理解度にも差があり、なかには

何度も修正申請をお願いすることもあるのです。

 

私が自邸を立てる際には、敷地探しに1年を要しました。

 

情報を探しては何度も敷地を確認し、

ピンと来ないので決めきれない、

ということが続きました。

 

もちろん価格などの条件に合わないから、

というのもありましたが、やはり周辺環境や

隣家の印象の良否が大きかったと思います。

 

今の住まいの敷地を見たときには妻共々即決だったのですが、

のちにこの建築協定のおかげもあったのだと理解しました。

 

今回は少し硬い話になりましたが、

一般の方にはあまり馴染みの無い

建築協定という言葉のご説明をしました。

 

このような協定の有無にかかわらず、

私たち造る住まいは、

街や環境に溶け込むたたずまいを持つものでありたいと、

このブログを書きながら改めて思いました。

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