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新築・リフォームは湘南・神奈川・横浜の優建築工房 優しい暮らし

スタッフブログ

日々の暮らし 2022.05.16

そして景色になる

こんにちは。

設計の安藤です。

暦の上では立夏。

しだいに夏めいてきて

緑まぶしい季節。

と言いたいところですが、

気持ちのいい5月のはずが、

梅雨の走りのようで、

不安定なお天気が続いていますね。

 

それでもお休みをいただいた

GW後半は過ごしやすいお天気で、

伸びきった庭の草木の整理、

部屋の掃除や衣替えに洗濯、

そして時々甘いもの。

自宅でたっぷりと、

とても豊かな時間を

過ごせたように思います。

 

 

 

写真は庭に咲きはじめたコバノズイナと

グランドカバーになるセダムの花。

どちらも控えめで、

この季節ならではの何気ない

存在感が好みです。

 

 

 

 

この春は雨が多かったせいか、

わずかな我が家の庭の木も

ぐんぐんと伸びてしまいました。

鬱陶しいとは思いながらも、

外壁にうつる木陰、

また窓越しにうつる豊かな緑も、

この季節とても好きな光景です。

 

前回のブログ

玄関をご紹介させていただいた

お住まいの外観です。

 

 

 

 

 

建物と同様にお庭の計画も

大切に考えていただいて、

とても豊かな住まいとなりました。

 

専用通路を抜けて

階段を数段上がって庭となります。

玄関は建物のサイドに

させていただいたので、

そこまでのアプローチを川に見立て、

緩やかな曲線を描いた導線を。

 

コンクリートの洗い出しに

大谷石を割れ防止の目地代わりに使い、

さりげない場所に小石を3つ、

一二三石というそうです。

 

アプローチの川のほとりには

木々や草花を配置。

カーブのところにアオダモ、

コハウチワカエデの落葉樹、

そして常緑では

カラタネオガタマ゙やナンテン、

そして足下にはドウダンツツジや

アセビやタマリュウ。

庭の中心になるところに

梅を植えました。

 

実は、このお住まいに行くまでの

ご近所のお庭に立派な松があり、

そして敷地の裏手には竹林があり、、、

となると、、、では梅を!

と奥様のアイデアです。

松竹梅。

とても素敵です。

 

 

お庭の隅には築山を設け、

目隠しにもなるように

焼杉でフェンスをたてました。

イロハモミジ・ヒサカキ・ヤツデなど。

ここにも小さな小宇宙があるようです。

 

まだ建築前、

お客様とまだ小さな息子さんは、

ここへ来るたびに、

夢中になって地面に向き合い

観察し小さな虫を見つけては

喜んでいたそうです。

そんな様子も聞いていたので、

家が建ってもちゃんと

土を大地を感じられるような

庭は必須でした。

 

さて、こうして庭ができると

さらに家らしくなりました。

 

建物のまわりに緑があると、

周辺との中間領域となり、

やわらかいつなぎとなり、

環境に馴染みます。

まだまだほやほやですが、

これから時を重ねて

建物と共に育ち

どんどん馴染んでいくはずです。

 

お客様に出会い、

その土地(※リフォームでしたら建物にも)

に出会い、どんな暮らしをどんな佇まいを

どんな景色を、、、と、

さまざまなことを感じて妄想して、

そしてそれがそこに住まうお客様にとって

いいものになるかどうか

いつも真剣に考えて形にしていく。

 

お客様はたくさんのことに迷いますから、

私たちは信じてもらえる道(設計)に

導いていかなければならないと

思っております。

 

すべて100点満点では

ないかもしれませんが、

それでもそこではじまった暮らしに

豊かな時間が流れていることが

確信できれば、

ああ良かったと嬉しくなります。

 

設計段階から工事完成まで

幾度となく現地へ足を運びますが、

完成して自分たちの手元から離れ、

ついに去るときは、

名残惜し気に何度もその建物を振り返り、

次第に遠くなるその住まいが

景色の一部となっていく。

 

そして数か月後数年後再訪するときは、

もう違和感なくその周辺の一部に

なっていて、

立派に景色に馴染んでいる。

 

優建築工房で家づくりを

させていただいた当初から、

外構と建物は一体であるべきと

教わってきました。

 

こうして最後に

この住まいを遠くからみれるように

なったとき、

つくづく、

その言葉の重みを感じます。

私たちは街の景色も

つくっているという責任を

忘れないように。

 

ところで、、、

『世界ふれあい街歩き』という番組、

ご存じでしょうか?

海外旅行がまだまだ遠い夢と

なっている今日この頃、

遠く見知らぬ街を旅している気分を

少し味わうことができる

とってもいい番組です。

時折、家仕事をしながらの

『ながら見』しています。

 

観光・グルメ・歴史を紹介しつつ、

その街の市井の人々の住まいや

暮らしぶりをみることができます。

たとえば先日観たのは

ヨーロッパのどこかの国。

 

観光名所ともなるような

美しい旧市街には、

多くの歴史ある石造りの建物があり、

実際にそこで営まれている

暮らしがあります。

 

住人はとてもにこやかに自慢げに

その住まいの魅力を話してくれます。

通りを歩く人が楽しくなるように

お花を飾ったり、

今年最後の日光浴だと

バルコニーで過ごす時間を

楽しんだり。

暮らしがそこにあります。

 

とても幸せで誇らしげな

暮らしがそこにあります。

 

幾度とない戦況を乗り越え、

それでも平和を願って

暗い表情が明るくなるように、

たくましい暮らしが

そこにありました。

 

1つ1つの小さな暮らしが

その街の風景になっているのだと

あらためて感じました。

 

どうか壊さないでいただきたい。

切に願います。

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