友坂 俊行 2015.09.15
3.11から4年半。
未だに当時のことを鮮明に記憶しておりますが、
○○年に一度という表現も聞き慣れてしまうほど
より身近に地震や集中豪雨など自然災害を体感しております。
奇跡的な生還もドラマとして報道され涙を誘います。
しかし現場はもっと生々しく、私たちに現実として突きつけられます。
先日都から「東京防災」という冊子が送られてきました。
ごくごく基本なことがまとめられており、私達には新鮮さは感じませんでしたが
真剣に読みすすめる娘の眼差しをみると当たり前なこともいつか誰かに
教えられた身なのだと思いました。
仕事柄、日常的に建物強度や安全性を考えておりますが、
今一度その意識を強く保たなければならないと感じております。
ご家族の安全性を担っている立場ですから。
現在リフォームに伴う耐震性を高める工事をしております。
解体工事におおよその目処がつき、現場検証を行いました。
40年以上の築年数から当時の作り方や劣化具合を確認します。
建物の主要構造である基礎、土台、柱、梁、筋交いを
事前調査との差異を調べ、然るべき対策を社内へ持ち帰り再検証します。
この如何に「事前」に読み解けるかはプロの仕事だと考えております。
工事が始まってから知るのでは、対処が後手になり
期間や予算を再構築するのは容易ではないからです。
劣化を考えながら床下や天井裏を事前に調べ、
可能性も含めご提案させていただいたため、
今回も幸い新たに負担を生じさせることはありませんでした。
様々な目線から検証を重ね、これから構造の補強を行って参ります。
安全対策に万全は無い時代ですから・・・
友坂
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