fbpx

新築・注文住宅・リフォーム・リノベーションは

湘南・神奈川・横浜の優建築工房

新築・リフォームは湘南・神奈川・横浜の優建築工房 優しい暮らし

スタッフブログ

安藤 るみ子 2015.09.22

日常の花を活ける場所

すっかり秋めいてきましたね。
草花も少しづつ夏から秋へ移ろってます。
朝の愛犬きなこの散歩で咲いている彼岸花に、ああもう秋かあ、、、と
時の流れの早さに慌て始めてしまいます。

ただ、こうしてありがたいことに愛犬きなこのおかげで、
忙しい日々でも、道端の草花に目を向けたり、大きな空を眺めたり、
風の匂いを嗅いだりして、その変化に季節の移ろいを感じることが
できているような気がします。
大袈裟ですが、同じ道を歩いていても、こんなに日々変化し
色々な色を持つ景色に感動したりしています。
年もとると、こんな感じなのでしょうか(笑)

住まいでの暮らしの中で季節を感じるには、
やはり草花を取り入れるのが一番ですね。
窓から見える庭木でも、室内に飾る草花でも。

学生の頃から、お花を部屋に飾ることは好きでした。
私はお店で買ってきた派手の花を。
母や祖母は、庭で育った凡庸な草花を。

大人になるにつれ、暮らしを大事に考えるようになると、
庭で育った草花を家の中で活ける喜びが分かるように
なってきた気がします。

特別な日だけではなく、日々花のある暮らしを
いつからか心がけるようになりました。
何種類もの花を重ねるようなアレンジメントではなく、
身近な草花を少しだけ、投げ入れという手法で
野にあるように気取らずに。
わざわざ切花を買うことは特別な時だけ。
普段は狭いですが庭にある草花や散歩で収穫(?)した
草花で十分です。
花がない時にはアイビーなどのグリーンだけでも。

そんな凡庸な草花ですから、
少しでも活かすにはスッキリとした背景が必要です。

先日自宅のリビングを少しだけ手直しした際、
活けた花をどこに置くか、というのも
検討の一つの大切な要素でした。
以前のリビングは、窓やドアなどの開口部が多く、
壁面が少なかったため、花を活けても出窓や
テーブルの上くらいしか飾れる場所がありませんでした。
やたらと開口が多いほうがいいとは限りません。
壁面があるから開口部も引き立ちますし、
家具やものを置いたりするのに役立ちます。

おこがましいですが、少しだけ自宅での普段の花活け場所を
紹介させていただければと思います。

20150921RA 1  20150921RA 2
ここは天井から床まで一面残る貴重な壁面。
花を活けるだけのためではなく、季節の行事物、
たとえば兜やお雛様、クリスマスツリーなどなど、
その季節を彩る小物たちを活かすための貴重な壁です。
本当はコンセントやスイッチもないほうがいいのですけど、、、。
せめてスイッチはシンプルなデザインのアメリカンスイッチにしました。

花は、ススキ、イヌタデ、キンエノコロ、リンドウ、ハナトラノオ、藪柑子の葉。
ススキとイヌタデ以外は庭の草花です。

20150921RA 3
玄関のコーナー。
床に花活け場所と決めていたので、照明をあえて低く設置しました。
ススキと紫式部。

20150921RA 4
リビングに設けた畳コーナーの板の間部分。
実は私、無類のカゴ好きです。使い用途の定まっていない
カゴたちもたくさんあるので、カゴを花入にしてみました。
花はイヌタデに穂先シモツケ。

20150921RA 5
ほぼ毎日立ち寄る本棚にも花活けスペースを。
庭の野葡萄とアイビー。

20150921RA 6
道端のユリにアブラツツジ。
天窓から差し込む光と陰影を楽しむことのできる壁面。
絵を飾るつもりが、自然の陽光の方が美しかったので、絵は断念。
壁は珪藻土。陽光の差し込み方も柔らかくなります。

20150921RA 7
元々の出窓。
外の庭木の影が、麻のレース越しに映り込んでいます。
朝の陽射しが心地よい空気感をつくってくれます。

20150921RA 8
散歩で見かけたツユクサの青が美しく、一輪。
元のままの和室に和箪笥を分解して置いています。
暗くなりがちな組み合わせですから、
装丁の美しい本と青が綺麗な花でほんの少し彩りを。

20150921RA 9
花がら摘みをしたリンドウの花。
トラノオ茎が花留めになってくれています。
最期まで美しく。

20150921RA 10
庭のオリーブの樹に木彫りの小鳥を。
これ、SOLSO FARM というグリーンショップで買えます。
暮らしには風景があります。
その風景が少しでも美しいものとなるよう、
そして美しいものを活かせるよう、
そしてその美しいものや風景が日常の中にあたりまえに
あるような住まいを作っていきたいと思っています。
有名な植物学の父、牧野富太郎先生の植物図鑑のあとがきに
「私は草木に愛を持つことによって
人間愛を養うことができる、と確信して疑わぬのである。」
そうであれば、草木花を大事にできる住まいづくりを
少しでも作るお手伝いをしていきたいと思います。

今年も豪雨による大きな災害が起きてしまいました。
昨日まで普通にあった暮らしが
無くなってしまった方々を思うと心が痛みます。
でも復興に向けて普段の暮らしを取り戻そうと
頑張っている姿には、人間の強さを感じざるを得ません。
それぞれの大事にしている暮らしの風景が
少しでも早く取り戻せることを心から願います。

安藤

CATEGORY

カテゴリー

PAST BLOG

旧ブログはこちら

ARCHIVE

アーカイブ
優建築工房の季刊誌
page top

page top

page top