日々の暮らし 2015.12.15
season’s greetings!
今年も残すところ後半月。
季節感の感じづらい天候が続く12月ですね。
初めて、蔓からリースを作ってみました。
アカヅルと白樺の小枝でグルグル輪っかをつくり、
針葉樹の葉やユーカリの実を絡ませ
ワイヤーは1本も使わず、植物だけです。
針葉樹や実った実を使ったリースづくりは、
この時期ならではの楽しみ方ですね。
日本の旧暦ではこの時分を大雪(たいせつ)というそうです。
立冬と冬至の間、いよいよ雪が降り始める頃をいうそうです。
以前出会ったこの本より、、、
1年を春夏秋冬の四季だけではなく、さらに24の節気、
さらにさらに72もの季節を細分した呼び方があることを知りました。
「熊穴にこもる」
この時分の表し方で、その72の呼び名はすべて人間が
自然の移ろいに寄り添い表現した言い方だそうです。
歳をとればとるほど、自分には知らないことが多いことに気付かされます。
季節感を知ることは暮らしを節目節目で楽しむことにもつながります。
暮らしから学びですね。
さて、熊が穴にこもるこの時期になると、私たちはお世話になった
お客様のところへご挨拶周りに出かけます。
時間のやりくりは各自大変ですが、やっぱり久しぶりに懐かしい
お客様に会えると皆表情が生き生きしています。
数年経過した暮らしぶりを拝見でき、時が経ってこその味わい、
そしてそのやわらかな空気感を感じることができ、
本当に嬉しく思い、これからの活力にもなります。
そんな素敵なお住まいの経過を
何件かご紹介させていただきます。
【厚木市 Sさま】
7年ほど前、改装工事をさせていただきました。
完成直後です。
桧の無垢の床材もまだまだピチピチな印象です。
7年が経って。
艶が増し味わい深くなってきました。
家具や露わにした梁なども色艶に深みが出て
とても心地よい風合いになっていました。
時が経つのは早いもので、、、。
当時はお子様達がまだまだ小さく、どちらかというと
同じ部屋の方が良い頃なので、将来間仕切りが
できるような子供室のレイアウトにしていましたが、
お子さん達がもう中学生になり、
そろそろ個室の必要性も出てきたため、
来年間仕切りの工事をさせていただくことになりました。
またご縁があると本当に嬉しいかぎりです。
まだまだ恥ずかしがり屋のお子さん達が
自分の好みや意見を言ってくれるまで
大きくなっていたことにも感動です。
【平塚市 Eさま】
ご新築の完成直後です。
伺ったのは、日が暮れてから。
玄関までのアプローチがとても素敵でした。
お客様もオープンでナチュラルなお庭の雰囲気を望まれていましたので、
塀や門は設けず、アプローチの木々や生垣が周囲とのやわらかな境界線
と考えていました。
植物たちもまだまだ未熟者でしたから、完成直後はそこまでの効果は
すぐにはありませんでしたが、数年経ちその地で根付いてきた
植物たちの堂々とした格好よさったら、惚れ惚れします。
「僕たちはこの家を守ってます、どうぞこちらからお入りください」
そんな風に木々に導かれているようでした。
アプローチの木々のトンネルは玄関までの奥行き感を生み、
家と周囲との程よい距離感を保ってくれる効果があります。
【平塚市 Tさま】
ディスプレイがいつも素敵なTさま完成して1年半です。
道路に面したこの窓は、お帰りなさいの窓。
ここに灯や小物をディスプレイすることで、家族が帰ってきた時に
真っ先に安心できるようなイメージでした。
期待以上に素敵にディスプレイされていて、私まで気持ちがほっこりしました。
ジューンベリーもいい感じに色づき、家の中心にあるシンボルツリーです。
【厚木市 SSさま】
SSさま完成後
完成直後です。
元の平家に2階家を増築しました。
およそ10年後。
当時のウッドデッキの褪色具合と庭の色づき、冬の空気感が相まって、
時の経過をそのまま素敵にお住まいになられていました。
外壁のグリーンのガルバリウム鋼板も色合いがやわらかく、
優しい佇まいです。
木には巣箱がくくりつけられ、これもまた優しさのあるお庭です。
やはり私は、時が経ち味わいを増したものに魅かれるようです。
さて
勇気を出して、作ったリースを玄関に。
朝、台所に立っていると、通学途中の小学生が「かわいい~」と
言ってくれているのが聞こえました。
こういうのが、嬉しいんですよね。
子供達が草花をみて感激してくれるという、こういうのが。
season’s greetings
玄関に出して良かった。
通りがかりの人にも年末のご挨拶がわりに、この季節の楽しみ方ですね。
時が経って、味わいを増し魅力的にそして大切に思える、
そんな素材や素材感、そしてデザインを追求していきたいと、
あらためて、、、。
まだ少し早いですが、
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
安藤
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