北側斜線制限との攻防

平野聡史 2017.01.30

北側斜線制限との攻防

こんにちは設計の平野です。
もうすぐ節分ですね。
節分と言えば恵方巻き。
今年の恵方は「北北西」だそうです。
これは毎年どうやって決まっているのだろうと思い、
ちょっと調べてみたら、
干支によりずっと先まで決まっているそうですよ。
（なんと適当な説明・・・すみません小難しかったもので）

とにもかくにも、北北西を向きながら無言で
恵方巻きをほおばりながら福を呼び込みましょう。

オトーサンたちは家に帰ったら、やはり鬼役ですよね。
鬼のお面をかぶり、子供に「鬼は外！！」と言って
豆を投げつけられる役です。ウチでは子供だけでなく、
ヨメさんがけっこうな勢いで豆を投げつけてくるので、正直痛いです・・・

さて、話は変わりますが、

敷地には法により様々な制限がかかります。
なかでも家のプランに大きな影響を及ぼすのが高さに関わる制限です。

行政により定められている「用途地域」と「高度地区」により
その制限の度合いが定められており、
その高さ制限を超えた建物を造ることは出来ません。
住宅が密集しているような地域は、「第一種低層住居専用地域」に
定められていることが多く、高さの制限が厳しい地域です。

昨年末にお引渡しをさせて頂いた新築物件は世田谷区の住宅地で、
「第一種低層住居専用地域」に該当していました。
特に北側隣地への日照確保のためにかかる「北側斜線制限」が
非常に厳しい敷地条件のなか、お施主さまのご要望に最大限お応えする
ために試行錯誤をしました。その様子を一部ご紹介させて頂きます。

敷地面積は約28坪。
南東側が接道し、他三方は住宅が建ち並んでいる、
都心ならではのコンパクト目な敷地です。

お車は所有されておりませんでしたが、
マイホームが出来た暁には購入したいとのこと。
そして購入をお考えの車種を伺うと、「トヨタのＦＪクルーザー」！！
あのポップなカラーが目を引くでっかい車です。
そのようなご主人のご希望（野望？）がありましたので、
ＦＪクルーザーが置けるだけの駐車スペースを確保！というのが絶対条件。

さらに出入りのしやすさや居住スペース（家の大きさ）との兼ね合いも
ありますので、寸法的にシビアな調整が求められました。

プランニング担当・友坂により、ＦＪクルーザーの駐車も考慮しつつ、
内部空間の充実も図ったプランが練られていきました。

ゆとりがある広さではないため、部分的に尺モジュールをくずしてでも
絶妙なラインを突くような寸法操作も行われました。