日々の暮らし 2017.02.27
立春も過ぎ、次第にやわらぐ陽光の下、
一雨ごとに草木が芽吹き出し、
足下の小さな草花が目にとまる季節になりました。
ご近所さんでは、毎年庭のミモザが咲き始めると、
「ご自由にどうぞ」と書かれたバケツに
おすそわけのミモザの切り枝が置かれています。
春の訪れを感じながら、有難く毎年頂戴し、我が家も春の彩りに。
春めいてくると、空気はぼんやり霞みがかってきますが、
陽射しはまだ低く、陽射しを取り入れる窓からは
やわらかな陽光が差し込みます。
先日お引き渡しさせていただいた横浜市のA様では、
そんな陽光の心地よさを感じられる住まいとなりました。
(先日の蓮実のブログでも検査の様子を紹介させていただいております)
暖かな陽射しがウッドデッキから室内の桧の床までつながります。
既存の吹き抜けから差し込む光。
階段まで届きます。
築30年の中古住宅のリフォーム。
元々、趣のある風情のある佇まいの住宅で、
あちらこちらに先住の方のこだわりが感じられました。
なるべく活かせるものは活かしていきたいというA様のご希望。
私たちも大きく同意です。
L字の建物は、元々ダイニングキッチンとリビングとなる和室が、
中央の階段ホールを挟んで分断されていた間取でした。
唯一、この分断感は変えたいところでした。
まだまだ子育て世代のA様では、キッチンから
リビングを見渡せることは理想的な形です。
そこで約1坪弱の増築をすることで、視界として
LDKを一体化させるプランとなりました。
幅は一間半、奥行きはわずか80cmほどの増築。
このわずかな増築でも、こんなにも効果を発揮してくれるとは、、、。
ほどよい距離感を保ちつつ、視界もつながり、奥行きも生まれ、
さらに庭にウッドデッキを作ったことで、お子さんたちは、
ぐるぐると家の内外をきゃっきゃ言いながら走り回っていました。
対面キッチンのダイニングは堀炬燵式です。
ここが増築部分になるわけですが、
構造上、床を上げなくてはならないということもあり、
堀炬燵式にしながらも通常のダイニングテーブルと
同じくらいの目線でキッチンと向き合います。
キッチンは直射は少ないですが、
陽光たっぷりの庭やリビングを眺めながら、
その陽射しを感じることができます。
また西側の既存の窓は採光に一役買ってくれています。
外には夏の西日を和らげてくれる生垣があり、
スクリーン越しにもやわらかな窓になっています。
やはり、太陽の陽はありがたい。
つくづく感じたお住まいです。
冬を越えた草木のように
ここで育つお子さんたちも、
これからたくさんのことを経験していく中で、
大きな太陽の陽射しの下、
伸び伸びと元気に成長されることでしょう。
お引越し間もなく、早速この広々ウッドデッキで
焼肉パーティをされたそうです。
そんな暮らしの一つ一つがお子さんたちの
伸びやかな成長につながることだと思います。
私事ですが、我が家の一人息子もう来年20歳になります。
本当にあっという間です。
子育てに正解はないと分かりながらも今振り返れば、
ああしとけば良かったこうしとけば良かったと
思うこともたくさんあります。
息子が高校生の時にようやく理想に近づくリフォームができたものの、
もっと子育ての時期にこの空間で一緒に過ごせていたらな、
と思うこともあります。
ほんのちょっとした住まいの工夫が、
子どもと楽しい時を過ごしたり、
大切なことを教えたりできることへもつながります。
忙しい毎日でも子供と共に過ごす毎日の暮らしの一つ一つが
大切だと今となって痛感いたします。
その暮らしの一つ一つの風景が子供たちの財産になります。
先日も2年前にお引渡しした平塚市のT様に
お邪魔する機会があったのですが、
ちょうどバレンタインで、かわいい年頃の三人の仲良し姉妹が
チョコレート作りをはじめました。
お母さんは少し離れたリビングにいながらも、
子供たちの「ママ、これどこ~?」「次はどうするの~」の
言葉にリビングから声掛け。
この光景が微笑ましく、
「本当にみんなこのおうちが大好きで」と
いうお言葉がとてもうれしかったです。
住まいによって、毎日の暮らしが、ゆったりと
心豊かに楽しい時間が過ごせるものになることが
とてもうれしく思います。
そんな思いが、これから子育てされる皆様に
少しでもお役立ていただければと思う
今日この頃、、、です。
まずは陽光の下で、伸び伸びすくすくと!
安藤
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