平野 聡史 2017.06.19
こんにちは設計の平野です。
この頃は夕方6時半を過ぎても明るいことに気づき、
日が延びたな~と思っていたら、それもそのはず、
ほぼ夏至でした。
梅雨入りらしく、今週は天気がぐずつきそうですね。
さて、
先日、友坂さんがブログに書いていたリノベーション物件では、
私平野も設計に携わらせて頂きました。
限られた空間を、新しく二世帯になる家族構成の住まいに
フィットさせるため、今までの暮らし方と、
これからはどうしていきたいか?
ヒアリングをしながら最良なプランへ導いていく。
という骨格づくりがあり、そこから先の具体的な寸法・高さ関係、
素材選びや照明計画等の詳細設計を設計平野&コーディネーター
上田さんで担当させて頂きました。
いくつかポイントをご紹介させて頂きます。
まず、キッチンカウンター収納の高さについて。
対面キッチンの場合、カウンター付きの収納造作を
ご提案させて頂きます。
高さについてはキッチンの天板から
15cm~20cmほど上げることが多いです。
キッチンの天板が標準85cm±5cmですから、
床からカウンター天板の高さは、
100cm~110cmほどになります。
利点は散らかりがちなキッチンの手元が隠れるから。
というのがその高さの理由ですが、
配置によっては圧迫感がある高さになります。
テーブルのダイニングなら全く問題ありませんが、
今回の様に「座」のスタイルの場合。
全体のスペースの都合上、キッチンカウンターのすぐ向こうは、
人が床に座るスペースですので、この高低差がありすぎると
なんとも居心地が悪そうな感じが・・・
そのため出来るだけ低くなるように既存利用に
キッチンの天板すぐ上にカウンターが来るように
設計しました。
10cm~15cmの違いですが、居心地は違うはずです。
「居心地」というのは感覚的なものですし、
色々な要素によって感じられることだと思いますので、
難しいですが、追求していきたいですね。
次に、あちこち設けた小窓。
せっかくのスキップフロア構成をより楽しんで頂くため、
あちこちに小窓(室内窓)を設けました。
完全な行き止まりがありません(ほぼ)。
人は通れなくても空気や気配が伝わります。
まずは2階ホールの通気窓。
個室の南面の窓と、反対面の階段の窓の通風経路となる通気窓です。
その上は天井裏を利用した一畳分の収納。
来客があふれた場合は、ここで寝て頂くことも可能!!?
このキッチンの奥の小窓と、上の吹き抜けの障子は、、
子供部屋と、ロフトに繋がっています。
これには、お兄ちゃんも大喜びで、
お引渡しの時には、あちこち走り回っては顔を出し、
楽しそうな笑顔を見せてくれました。
設計冥利に尽きる瞬間です。
社に帰って写真を眺めていたところ、
この構成どこかで見たことあるな~~と思っていたのですが、
この前わかりました。
数年前に買った、よく勉強させてもらっている建築誌の表紙でした。
天窓の位置まで一致!(笑)
狙ってませんって、本当!
撮ってから気づいたんですよ~~
・・・以上、
ちょっとしたこと、、かもしれませんが大きな効果をもたらしてくれる。
そんな事例をご紹介させて頂きました。
M様T様、皆さまでにぎやかに楽しくお住まい頂けたら幸いです。
今後とも末永いお付き合いのほどよろしくお願い致します。
おまけ
それではまた。
平野
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