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スタッフブログ

大坂 崇徳 2017.06.26

眼と感性の肥し

6月も終盤になりました。
もうすぐ今年も半分が終わるのかぁ・・・
という感慨を抱きつつも、
梅雨本番で毎日の天気が気になる今日この頃。
皆さんはいかがお過ごしですか。

今週は、大好きな夏が待ち遠しい大坂が書かせていただきます。

この1週間では、解体完了検査が2件、木工事完了検査が1件、
完工検査が3件ありました。

私は優建築工房の技術責任者をしておりますので、
事前調査や工程内検査、完工検査などで、
私共が携わらせていただくほぼ全ての建物を見ています。

それも、調査や検査が目的ですので、
非常に細かいところまでチェックします。

その数もかなり多く、改めて確認したところ、
完工検査だけでも今年になってからの約半年で
40件ほどありました。

立場上、とてもたくさんの建物を目にする
機会に恵まれているわけですが、
やはり自社の設計、施工の建物が
その大部分なわけです。

以前には、プランやデザインはもちろん、
細かな納まりや設えなども、
限られたバリエーションだけを見ているのではないか、
という強迫観念に襲われることもありました。

ですので、私自身としては、井の中の蛙にならぬよう、
なるべく視野を広く、建築に関わらず得られる情報も広く、
様々な知識を吸収すること。

そしてなるべくたくさんの良い建築を体験することを、
いつも心がけています。

つい先日も、組合の会合で高崎市を訪れたときに、
高崎市美術館内にある旧井上房一郎邸を見る機会
がありました。

この建物は、日本の近代建築に多大な影響を与えた
建築家、アントニン・レーモンドの自宅兼事務所を写した
建物として知られ、いわゆるレーモンド・スタイルが
よく表れている建築と言われています。

2017.6.26gaikan

周りの植栽になじむように低く抑えられた平屋で、
主家には片流れの大きな一枚屋根が架けられています。

南面はほぼすべてが開口部ですが、
方杖で支えられた深い軒先が影を落とし、
内と外を優しく繋ぐ緩衝空間になっていました。

2017.6.26nokisaki
樋は付けず、雨垂れ位置に砂利が敷いてあります。

中央付近に、建物がえぐり取られたようにパティオがあり、
上部の屋根もガラス張りなので、とても明るく心地よい
スペースでした。

2017.6.26patio

2017.6.26patioyane

居間は、開口部が多く、勾配天井でとても開放的なのに、
明る過ぎず落ち着きがある、という印象でした。

2017.6.26ima

北面の高い位置にハイサイドライトとしての窓があり、
直射ではない太陽光が柔らかく降り注いでいます。

2017.6.26imahighside

寝室にはソファが作り付けられていますが、
これはソファベッドとのことでした。
おもしろいですね。

2017.6.26sofa

その奥には客間を兼ねた和室があります。

2017.6.26wasitsu

和室には式台を設け、あえて1段床レベルを上げて、
位の高い部屋という設えがされていました。

水回りは公開されていませんでしたが、
窓越しに覗くことが出来ました。

2017.6.26bath

よく見ると、浴室の奥には便器が設置されていて、
トイレと一体空間だということがわかります。

2017.6.26restroom

このあたりは、レイモンドの建築を写したことが
うかがえる部分ですね。

久々に名建築を体験できる、貴重な時間でした。
職業病とでも言いますか、
私はついつい細かな部分に目が行きがちなのですが、
建築を体験するときは、なるべくおおらかに、
空間全体を感じることを意識しています。

居間の椅子に腰かけて、南側の庭を眺めると、
植栽と芝の緑が目に心地よく、
とてもやすらかな気持ちになりました。

私たちも、そんな空間を創っていきたいと改めて感じました。

大坂

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