平野 聡史 2017.11.13
こんにちは、平野です。
先月が雨続きだったので、晴れの日が続くと嬉しく感じますね。
季節を感じるツワブキの花。
なんだか元気をもらえる黄色です。
こちらは3年ほど前に全面的に改装を
行ったツーバイフォー造のお宅で、
外構・植栽工事の際に植えたもの。
アプローチに敷いた大谷石が時を経て
いい感じに馴染んできていました。
米杉の羽目板を使った造作の木製玄関戸も、
良い雰囲気を出してきました。
時が経つほどに味わいを増すのが自然素材。
改めて良いな~と実感した晩秋の日。
そんな自然素材とは真反対の存在なのが
家電製品とも言えますが、
12・3年間は使っていたであろう、
家のオーブンレンジがついにウンともスンとも
(チンとも)いわなくなってしまいました。
炊飯器に残ったご飯は冷凍してお弁当用にチン♪
朝食はパン党なので毎朝のトーストでチン♪
していたため、
レンジ無しでは生活に支障をきたします。
急遽、近所の家電屋さんに走ることになりました。
そして役目を終えたレンジ君(National製)。
とりあえず玄関の土間に置いてパシャリ。
毎日触れている家電には、
思った以上に愛着が湧くものですね、
子どもたちと一緒に「今までありがとう!」
とお礼を言い、なぜか目頭が熱くなってしまいました・・・
それはきっと、この家電を通して、
一瞬でも家族の歴史を振り返る
ことになった感慨深さと、
「食」という私たちが生きていく上で
必要不可欠な行為を支えてくれたモノだった
ことへの感謝の気持ち、
その感情がないまぜになったからでしょう。
・・・たかだか電子レンジが壊れた話で、
熱くなってしまいました~
適切な処分に出すまでは
シューズクローク内で待機です。
こんな時にも、包容力のある
シューズクロークは役に立ちますよ!
さて、現在、担当させて頂いている
新築物件が何件か工事進行中です。
同時期に着工~完成の物件もあり、
大工工事が終盤に入ろうかというところで、
現場監理に向かいました。
進行中の現場を確認するのは、
非常に楽しみなことであり、
同時に緊張感もあります。
それは、キチンと図面通りに出来ているか?
ということが心配なのではなく、
(そこは自社の現場監督がしっかりと管理しているので!)
空間を図面上や頭の中でイメージし、
良いと思う事をご提案してきているつもりですが、
実際どうなのか!?
行けばわかるさ!!
ということで、答えは現場にあるからです。
では、その様子を2件。
横浜と藤沢の新築物件です。
どちらも、平面の間取りとしては「L字型」の家です。
「L」の長い側が LDKになり、
短い側は、「リビングに隣接させた和室(床高さはフラット)」
になるという間取りは共通点なのですが、
空間の使い方は全く違います。
まず、横浜旭区の物件。
LDKを見る。写真右奥が和室。
ダイニングスペース上部は
大きく吹き抜けにして開放的で明るい空間に。
吹抜け南側(写真右上)は、
スノコ状のキャットウォークを造作します。
一般部分(吹抜け以外)の天井高さ2,300に設定し、
DKの掃出し窓は高さ2,000。
対して和室の掃出しは窓は、
少し落ち着きを出したく1,800に下げました。
まだ途中段階ですが、良いバランスに
なりそうな実感を得ることが出来ました!
一方、藤沢の物件。
横浜の一枚目写真と同じ向きですが、角度が和室多めです。
こちらは、「対面キッチンのカウンターが堀座卓として
食卓のテーブルになるように」というご要望を中心に置き、
周辺の高さ関係を計画していきました。
キッチンは、一般の床よりも≒550下がった
土間キッチンになります。
大きく床が下がり、食卓に着く人も床に座する高さになるため、
その上の天井を下げて造り、その空間を使って間接照明を
仕込む計画としました。
一般部分の天井高さは 2,200。
下げた天井は、キッチンに立った時には2,400位になりますが、
一般部分の床からは1,800くらいの高さになります。
圧迫感が出ないように、下げた天井いっぱいの位置に横長窓を設けて、
視線が外に抜けるようにしました。
2カ所ある掃出し窓も、天井いっぱいまでの開口にしています。
そこには引き込みの障子が納まる予定。
抑えた天井高による落ち着き感・こもり感が心地よく、
天井いっぱいまでの開口による外からの光の入り方や、
視線が外へスッと通る気持ちの良さみたいなものが、
上手くバランスが取れそうに感じました!
このように、平面は似ていても、
天井の高さや窓の取り方により印象は大きく異なります。
どちらが良い・悪いというものではなく、
住み手が何を求めるのか??
それに応えるためのやり方を考える。
大きな責任を感じつつ、楽しみも感じさせて頂いています。
今回は以上です!
それではまた。
平野
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