友坂 俊行 2018.10.01
みなさまこんにちは。
今年は台風のあたり年のようで、
各地に甚大な被害をもたらしております。
ブログを書いている今日も夜は直撃の様子。
現場監督も日曜日返上で動き周っておりました。
感謝です!
さて今回は築40年を超えるマンションの事例。
鉄筋コンクリート造の中でも壁工法という基本的な構造です。
以前、井出のブログにて工事の様子をご紹介させて頂きました。
壁工法とは現状の間仕切りが殆どとれない作り方で、
室内の凹凸が少ない印象ながら、間取り変更が難しい面があります。
とても制約がある中での計画となりました。
ご依頼を頂いた直後の現地調査に関しては、
ミリ単位での寸法や給排水接続位置などの把握は困難であり、
ご契約を頂いた後、部分的に撤去しながら丹念に調べていきます。
今回は中古物件を購入しての未入居状態だったため、
詳細確認できた事が計画を確実にする大きな要因でした。
特に給排水の水廻り事項に関しては
工事が始まってからの理解となれば、
計画性に疑問を持つこととなります。
工期や予算にも直結する為、確実に突き止めないとなりません。
工事責任者や現場監督はもちろんの事、
図面作成者やインテリアコーディネーターも含めて
大人数で既存確認をする事は、一見動きが悪くとも
外せない項目です。
設計はギリギリの寸法を追求する性分。
施工する側はクリアランスを持ちたい性格がある為、
社内の折衝の際に「お互い一緒に見た」という事実が
とても意味を持つのです。
品質とは計画の正確性が根底にあり、
職人に気持ちよく作業していただく事で生まれます。
上手い下手の結果論ではない、日々の一歩一歩の積み重ねなのです。
このきっちりとした建具やタイルの水平垂直は、
結果的に得られたものではなく、各々の確実な
仕事の成果であり数ヶ月前の調査が生きたと考えます。
何気なく綺麗に仕上げていく。
実は一番難しい事。
読みづらい下地調整の見積りも
工事中に変更することなく進められました。
設計冥利に尽きますね!
友坂
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