上田 幾美 2020.03.30
こんにちは。
設計の上田です。
昨日はおもいがけない雪となりました。
その前の日も強い風が吹いていたので、
せっかく咲いた桜が散ってしまうのでは、
と心配しましたが、通勤途中、
川沿いを移動中に車内から見上げると
桜は無事に花を着けていました。
コロナウィルスは世の中を一変させてしまいましたが、
去年と同じに桜は咲き、日常の有難さを改めて感じました。
本当に穏やかな春。
早く来ないかな。
そして、春を待ちわびていた人がここにも、、、。
現在工事進行中の秦野の新築の住まいです。
無事に外装工事が完了しました。
仕上はそとん壁。
ここ数年弊社でも施工が増えている、
鹿児島の火山噴出物を活用した外装材です。
秋口に着工したお宅ですが
冷え込む時期の仕上げ施工は不向きな素材のため、
（勿論、硬化後は問題ありませんのでご安心を！）
気温が上がり、かつ天候の良い日を心待ちにしていました。
表情豊かなスチロゴテ仕上。
黄色の丸印を付けコテが、スチロゴテです。
まずはフラットに仕上げ材を塗り、
少し置いてからこのコテで模様を付けていきます。
こちらのそとん壁。
外壁材としては非常に珍しく、100％自然素材からできています。
多孔質のため外気温の影響を室内へ伝えにくい効果もあり、
住む人にもやさしい素材です。
また素材だけでなく製造工程でも化学燃料を使わず、
例えば乾燥も天日干しで行われているのだそう。
そして燃やしても有害物質を発生させず、
最後は土に還ります。
私事ですが週末に6年ぶりに引越しをしました。
恥ずかしながら、僅か数年で増殖した荷物。
だいぶ処分しました。
気持ちの面でも、処分の段取りをするという面でも。
手に入れるよりも手放すことは何倍も苦労しました。
そして恐らく大半は土には還らない。
他方に負荷を掛けてしまったという心苦しさが残りました。
ものを生み出すことと同じくらいに、
手に入れることにも真剣に向き合おう。
そう心から感じた春でした。
先述の物件、内部の様子。
完成まで、あと一息です。
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