安藤 るみ子 2020.10.12
秋ですね。
部屋の片隅に秋の草花。
過酷な夏を越した秋の草花は、
色にも深みがあり、愛らしいですね。
こうした季節の色を引き立てるのも
シンプルで素朴な素材の中にあるからだと、
素材の力ってすごいなと思ってしまう今日この頃。
皆様いかがお過ごしですか。
上の写真2点は、15年前に店舗移転に伴う改装工事を
させていただいた二宮町の美容室VIVREさん。
15年の時を経て、この秋、
スタイリングスペースの改装工事を
させていただきました。
きっかけは、コロナ対策ではありますが、
これからの時代にも対応できるよう、
来られた方がお一人お一人が安心して
心地よくお過ごしいただけるよう、
ゆとありあるレイアウトに変更を
させていただいた改装工事です。
実は私、15年通っています。
それまで、なかなか行きつけの美容院を
定められることがなかった私ですが、
肌や髪に負担のかからない優しいスタイルは、
心地よく、いつも安心してお任せ
させていただいております。
その長い15年の間、
オーナー様のセンスもあり、
古びた感じもなく、
とても心地よい空間と感じていたのですが、
前述のような理由もあり、
これをいいきっかけに、
さらに心地よい空間へ、
ぜひお手伝いさせていただければと、
打ち合わせを重ねいよいよ完成しました。
席間を拡げるため、
椅子の位置が少しずつずれるので、
照明の位置も変える必要があります。
全面的に天井のクロスを張り替えるのも大変でしたので、
スタイリングスペースの天井部分を一段下げて、
天井に無垢の羽目板をはらさせていただきました。
抑えた高さの天井に、
目にも優しい無垢の天井板で、
包まれるような優しい空間ができればと思い
ご提案させていただきました。
そして奥正面に障子。
障子紙を通して柔らかな光が差し込みます。
実は一番奥は、セミプライベートスペース
として新たに設けた空間です。
最近の設備はとっても考えられていて、
なんとシャンプーからスタイリングまで
同じお席でできるようになっています。
少し足の不自由な方にも
お役に立てる使い心地かと思います。
打ち合わせの中で、私が京都にある
『Arts&Science京都別館』の内装がとても好きで、
素敵なんですよね、なんてお話をしていました。
https://arts-science.com/archive/
・・・『Arts&Science』。
詳しくはありませんが、
スタイリストのソニアパークさんが
その審美眼を持って
選んできた日常の道具や工芸品など、
本当に好きなものいいものを集めたという
セレクトショップです・・・
そんな話をVIVREさんにしていたら、
あら、ソニアパークさんの本を持っていますと。
見ているだけで楽しいんですよ。
と、本を拝借。
ソニアのショッピングマニュアル
ソニアパークさんが世界中で出会ったものの中から
本当におすすめできる
厳選に厳選を重ねたものばかりをご紹介する本。
中身はさすがにそう簡単には買えないような代物ばかり、、、。
ただ、流行に左右されない、
使い心地、肌触り、作る人の心意気、
そんなものをしっかりした審美眼で選ばれ、
そしてご本人が長い間使い続けているものばかりが
掲載されているようでした。
VIVREさんのような心地よさを
追求している美容院さんや、
私たちのような心地よい空間を
提供できることを追求している建築屋さん。
『流行に左右されない、使い心地、肌触り、作る人の心意気』
そんな感覚で選んでいただけるようあり続けることが、
目指すところのように思いました。
普遍的であること。
あり続けること。
これからの時代もずっと
受け入れられるものを作り続けていくこと。
大事にしていきたいカウンタｰの手触り。
どんな時代でも心地よいと感じる手触りは変わりません。
そして15年前のVIVREさんオープン当時、
贈らさせていただいた多肉植物。
大事にしていただき、まだ生きてくれています。
VIVREさん、この度は本当にありがとうございました。
そして、
歳をとるほどかわいさの増す
愛犬で老犬のきなこです。
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