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スタッフブログ

施工について 2013.11.12

自邸のご紹介(環境配慮型設計に着目して)その2

昨日より急に寒さが厳しくなり、一気に冬に突入した気配。
皆さんは風邪などひいていませんか?
今週は、寒さにとっても弱いくせに
厚着や重ね着が嫌いな大坂が書かせていただきます。
ちなみに週末のメニューは、寒くなったら定番のおでんでした。

今週は、木造軸組検査が1件、木工事完了検査が2件、
外装完了検査が2件、工事完了検査が1件ありました。

前回のブログで、 自邸を「環境配慮型設計の実践例」として
ご紹介させて頂きましたが、今回はその続きで
「採光と日射遮蔽」の設計についてお話したいと思います。

「日当たりの良い居間にしたい」や
「この部屋が暗いので何とかしたい」などは、
お客様からとてもよく聞く要望です。

もちろん、誰しも暗く陰湿な部屋よりも、
明るく明朗な部屋のほうがいいのは当たり前でしょう。

しかし、日当たりのことばかりを考えて家を設計すると、
夏は暑くて大変ということになりかねません。
その暑さを遮るために、日中から厚いカーテンを閉めることになり、
結果的に真っ暗な部屋になったら本末転倒ですね。

そこで、採光(つまり室内に日光を取り込むこと)を計画するときには、
夏の暑さをいかに遮り、冬の暖かさをいかに取り込めるか、
を考えることが大切なのです。

そして、夏の「暑さ」は遮っても、「明るさ」は上手に取り込むことも
合わせて考えなければいけません。

実はとても難しいことですし、計画建物の立地条件や
周辺環境によって全てをクリアできない場合もあります。
その時はガラスの性能で軽減したり、窓装飾を工夫したり、
別種の解決方法も取り入れますが、
まずは、間取り設計段階に建物の形態と窓の計画で
最善のプランを作ります。

自邸の場合、幸いなことに東面から南面にかけて
何か日射を遮るような近隣建物等はありませんでした。
なので、周辺環境による日陰の影響は考慮しませんでした。

外観

窓の設計は、間取りからの要求に合わせ計画し、
内部、外部、それぞれからの見た目や、
室内からどこが見たいか(景観や借景など)で窓を配置していきます。
その過程で、前回のブログで説明した「開口部と通風の設計」の
検討をしていくわけです。

そして採光と日射遮蔽の検討も同時に行います。

自邸のLDKを例に取り上げると、
東面には中から小程度の窓が並んでいます。

LDK東面窓

これらの窓からは朝陽がとっても良く入り、
朝から午前中にかけてはこの面からの採光だけでも充分な明るさです。
しかし、高度が低い早朝の直射日光はときに眩しすぎたり邪魔なときもあります。
ですので、あまり大きな窓にはせず、さらに差し込む光線の調整がしやすい
ウッドブラインドを付けてあります。

居間の南面には、床から天井まである大きな掃き出し窓がありますが、
ここには障子が入れてあります。

居間の掃き出し窓

この障子は、両側に引き分けることで窓が全面見えるようにも出来ます。
洋間でも障子を入れる例は当社では結構ありますが、
意匠的な意味と、障子越しの柔らかな光が好まれることが主な理由でしょうか。
夏の直射日光を遮ることも出来ますし、特に西日の遮蔽にはとても有効です。

しかし、日射を遮蔽するときは同時に外への視線も遮ってしまいますので、
この点は採用時に注意が必要です。

また、自邸のLDKには4.5帖ほどの吹抜けがあり、この吹抜けを通じて
家中に光を届ける役目を果たしている窓がふたつあります。

そのひとつ目は、前回のブログでも登場した天窓(トップライト)です。

天窓

この天窓は、吹抜けの斜め上方の北面の屋根に設置してあります。
天窓は、位置や方位によっては真夏の直射日光が
室内に入ってくることもありますので注意が必要ですが、
上手く設置すると一年を通じて安定した明るさが確保できます。

そして、もうひとつが南面にある大きなFIX窓(はめ殺し窓)です。

吹抜けのFIX窓

南向きの、吹抜けの上部にある大きな開口部ですので、
一年を通じて終日とても明るいのですが、
この窓を計画するときに検討したことが、
夏の直射日光をいかに遮り、
冬の直射日光をどれだけ室内に導けるか、でした。

建物は真南に向いてはいませんので、
その方位のズレを修正しながら、
夏至の南中時の日射角度を計算し、
その前後数時間の日射の動きも想像して
窓の高さと軒の出寸法を検討します。

さらに、夏至から数ヵ月間の身夏の日射角度も考慮して、
窓の大きさや取付け高さも決定します。
その上で、逆に冬場にはどの程度光が差し込まれるか、
そしてその光が室内のどこに当り、
どのように拡散するかもイメージします。

その結果、このように深い軒先が被るような位置に窓を設置しました。

軒と窓の関係

実際の効果としては、なかなか上手くいったようで、夏の暑さは
上手く遮りながらも充分な明るさを室内へ導いてくれています。

言葉と写真だけでは上手く伝えられないかもしれませんが、
採光と日射遮蔽という一見相反することのように思えることにも、
私共では環境配慮型設計として取り組んでいます。

今回は、採光と日射遮蔽の設計の一部ですが、
簡単にですが紹介させていただきました。

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