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スタッフブログ

大坂 崇徳 2021.02.01

新年の建築散策 ~鎌倉東慶寺と佐助稲荷~

2021年もひと月が過ぎました。

何か、例年以上にあっという間という印象です。

新型コロナの感染予防のための緊急事態宣言中

ということもあるのでしょうか。

皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 

今週は、寒い冬に辟易としながらも、

夜な夜な薪ストーブで暖まりながら飲むお酒を

堪能している大坂が書かせていただきます。

 

この1週間では、解体完了検査が2件、木軸検査が1件、

木工事完了検査が1件、完工検査が1件ありました。

 

さて今回は、

年末年始休暇の間に所用で訪れた北鎌倉で、

少し空いた時間に建築散策した様子を

ご紹介したいと思います。

緊急事態宣言発令前の1月6日でしたが、

ほとんど人影のない東慶寺です。

 

 

静かな佇まいの山門です。

 

質素なかやぶき屋根で、

小さいながらも美しい比例で

構成されています。

 

境内には素朴な石畳が敷かれ、

周辺の葉を落とした木立に囲まれた情景は、

どこか荘厳な雰囲気に満たされていました。

 

 

平屋のお堂は軒先を低く抑えたプロポーションと、

連なるむくりを持った瓦屋根、

絶妙な高さの門や塀が調和していて、

背景の山並みの稜線とも一体となって

景色をつくっているようでした。

 

 

こちらは萱簀の塀につながる小さな寂びた門で、

茶室への入り口のようです。

 

 

屋根は檜皮葺きという檜の皮目を

幾重にも重ね葺いた古式の仕上げです。

 

日本建築の粋である数寄屋建築は、

時の経過までも装飾にしているようで、

屋根や地面の苔さえ美しい建築一部に見えますね。

 

この書院は、庭との一体感と

深い軒先が印象的な建築です。

 

 

上部の屋根は、

入母屋造りの銅板丸桟葺きで、

蓑甲という妻屋根の形態をもつ

荘厳なしつらえであるのに対し、

下段は薄く緩い勾配の一文字葺きの屋根が

深く張り出した構成です。

 

軒下には繊細な建具に囲まれた広縁が続き、

障子の向こうの部屋内と屋外を上手に繋ぎ、

また隔ててもいます。

 

奥には、2棟の建物が繋がる宝蔵があります。

 

 

年代が古いものではありませんが、

厚い塗り壁に漆喰仕上げ、

下部には風雨や湿気から漆喰を守る板張り、

緩やかなむくりをもつ瓦屋根等、

蔵らしい美しい構成です。

 

写真ではわかりづらいですが、

土蔵と木製の屋根の骨組みは

縁が切れている浮き屋根造り

となっています。

 

大切な宝物を火災から守る

伝統的な構法がちゃんと

再現されていることに感服しました。

 

 

特に事前の計画もなくふらっと

寄り道した散策だったのですが、

しんと冷えた境内の空気感とともに、

歴史ある建築物とそれらを造り上げた

職人さん達の苦労と気概を新年から感じて、

少し気が引き締まる思いをしたひと時でした。

 

その後、少し足を延ばして、

近くにある出世開運のご利益で有名な

佐助稲荷にお参りして、

今年一年の社運隆昌をお祈りしてきました。

 

 

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