日々の暮らし 2024.09.16
こんにちは。
まだまだ暑い日が続きますが9月も半ば。
暑いのが異常気象のせいなのか
年齢的なせいなのか、、
あやしく感じている安藤です。
そろそろ中秋の名月。
なかなかそんな季節感も
感じられないですが、
月見団子に月見バーガーの季節
ではありますね。
森の里ショーホームの打ち合わせテーブル
先日、秋の花を題材にした
花活けを教わってきました。
お花の先生はいつも良い話を
してくださいます。
先日は秋の花ということもあり、
秋の七草についてお話を聞きました。
なかなか馴染みのない秋の七草。
萩(はぎ)、ススキ、葛、撫子(なでしこ)、
女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、
桔梗(ききょう)。
はい、覚えられません、、。
万葉集の中で山上憶良が詠んだ
和歌に登場する草花が
そのまま秋の七草として
言い伝えられているそうです。
春の七草は、食すもの。
新芽の滋養を食すことで
正月疲れの胃腸を整え無病息災を
願う意味合いもあるそうです。
それに対して、秋の七草は、
目で見て楽しむもの。
そう歌では詠まれているそうです。
そして薬用として実用的にも
日本人に親しまれてきたそうです。
山があり、川があり、人里があり、
その自然と人々の暮らしの間に
ススキ野原があり、
そしてその秋の野に咲いているのが
七種の草花。
茅葺きの屋根は順繰りに
葺き替えますから、
ススキや葦など茅は
当時の建築資材として住まいには
常に必要なものでしたし、
そこにある草花も薬用として利用し、
また目で見ても楽しめる。
現代ではなかなか感じられない
風情がある光景ですよね。
と先生が仰いました。
風情とは何だろう?
『風情とは、自然や建築物などがもつ
静かで落ち着いた美しさ』
言葉を調べていると
そんな解釈が出てきましたが、
これが一番しっくりきました。
今はなかなかそういう風景がないから、
何を以って秋を感じられるのか。
風情、いい言葉だなあと
つくづく心に染み入りました。
花活けはなかなか上達しませんが、
こうした良い話を聞くために
通い続けてしまいます。
良い話を聞いて自分の中の情緒性を
育てられたらなと。
また良い風情は情緒となり
人の気分を良くしてくれる。
それでいうと、木を使った住まいは
風情を作りやすいと思います。
リフォーム工事の場合は
なかなか風情ある佇まいの建物に
巡りあいます。
その趣を壊さぬよう、
現代で必要になる機能性を加えていく。
この夏に完成したお住まい、まさに
そんな改装工事をさせていただきました。
ご実家の築40年の建物を
フルスケルトン改装しました。
断熱改修や構造補強も
もちろんさせていただきましたので、
基礎・柱・梁以外は
一度すべて取りはがしています。
ただ、大切に住まわれてきたお住まい。
和室の床の間で使われている床柱や床板、
長押は既存を移設して使っていますし、
元々の和室に合った書院の建具や欄間も
生きるところに。
大切にされてきたご家族に
この建物の面影を上手に残せればと。
これはもう大工さんの匠の技頼みでした。
こちらは別のお住まいです。
中古の戸建てを購入し間取りを改装して
住まわれるという計画でしたが、
このお住まいを購入された理由は、
このお住まいの佇まいに一目惚れしたから。
間取りを動かすと色々なものが
壊れてしまいますが、
少しでもそのお気に召した面影を
残せればと。
なんと元の和室に合った格天井を
そっくりそのまま玄関ホールへと
移動し再利用しました。
こちらも大工さんの匠の技頼み。
本当に素晴らしく感謝です。
トイレ横のガラス戸も実は
和室の欄間で使用していたもの。
縦にすれば!
美しくおさまりました。
こちらは先々月に
完成見学会をさせていただいた
新築住宅です。
道路に面したお庭ですが、
こうして木塀をたて、ほどよく
中間領域をつくっています。
窓は開け放して、
風情ある庭を感じられます。
前回のブログでも触れましたが、
今後の経年美化が楽しみなお住まいです。
まだお若いご家族ですが、
これからお子さんたちの実家となるよう
どんどん味わい深く家族色に
美しく変わっていく姿を
見守っていきたいなと思っております。
さて冒頭の花活け教室。
カゴに秋の野花を活けてみたら?
とのお題に。
涼しい秋が恋しいです。
安藤
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