平野 聡史 2024.10.04
♪~Summer has come and passed
The innocent can never last
Wake me up when September ends~ ♪
アメリカのロックバンド「GREEN DAY」の
「Wake me up when September ends」
を口ずさみながら、
9月の終わりを迎えてしまいました。
・・・こんにちは、設計の平野です。
さて、
私、近頃は日本史の勉強にハマっております。
きっかけは中田敦彦さんのYouTube大学で、
4~5年前の動画ですが「古事記」の授業があり、
休日に少し遠出をする車内で聞き流すつもりで
視聴したところ、とてつもなく面白い内容で、
大笑いしながら全4話くらいを一気に
見てしまいました。
「古事記」は日本誕生の神話から始まり、
天皇の歴史につながっていく物語。
古事記や日本書紀は、昔学校で習ったなー
と名前だけは覚えていましたが、
内容については全くで、
そもそも学校教育として内容までは
教えていなかったのか?
わかりませんが、
とにかく中田あっちゃんが身振り手振りを
駆使した一人芝居をしながら、
うまく現代とリンクさせて語る
古事記の世界がとても興味深く、
その世界に引きずり込まれてしまいました。
正直、今まで歴史や神話についての
興味はほぼなかったのですが、
この話を聞き、
今まで何気なく耳にしていたもの・
見ていたもの・行っていた場所の
ルーツはここだったのか!
歴史を学ぶと物事の見え方が変わるんだ!
という鮮やかな衝撃ともに知識欲が刺激され、
古事記だけではなく、
別の動画や本を読んだりして
日本史を勉強し直している40代。
そんなこんなで、
聖地巡礼というと大袈裟ですが、
ゆかりのある場所に行ってみたくなるもの。
まずは手の届きやすい近場から、ということで
晩夏の休暇を利用して家族で温泉を兼ねて熱海へ。
樹齢2千年超えの大楠の御神木が
パワースポットとして有名な
来宮神社(きのみやじんじゃ)に
行ってみました。
学びはじめると、
今まであまり気にしていなかった、
「どの神様が祀られているのか?」
が気になります。
こちらは、
日本武尊(やまとたけるのみこと)
五十猛命(いたけるのみこと)
大己貴命(おおなもちのみこと・おおくにぬし、ダイコクさまともいう)
が御祭神とのこと。
・・・なんというビッグネームの神々。
さらにここには、
神話の中で国を産み、
全ての神の産みの親となる
神代七代(かみよななよ、つまり神セブン)
の内の一組である
伊邪那岐(イザナキ゚) 伊邪那美(イザナミ)
夫婦を祭る社もありました。
あの伊勢神宮の御祭神=最高神である
天照大御神(アマテラスオオミカミ)も、
イザナキ゚が禊(みそぎ)を行った際に
生まれた神、ということなので
この夫婦神の偉大さがお分かりいただけるかと。
ちなみに、国歌「君が代」の
「君(キミ)」は、イザナ(キ)=男性、
イザナ(ミ)=女性という意味があり、
「男女で共にささえているこの世は~」
という説があるそうです。
そういう点と点が繋がって線になり、
古(いにしえ)から現代へと繋がっていく。
面白いですね~
こういう手摺とかの造りは、
つい気になってしまいます。
こちらの神社は参拝者も多く、「映え」を
意識した仕掛けもされていました。
小洒落てます。
次に北東に進み、伊豆山神社へ。
こちらは源頼朝と北条政子カップルが
腰かけた石が有名なスポットですが、
私としては古事記に関わるこちらがヒット。
なんと私の推しの神
「天宇受売命(アメノウズメノミコト)」に
まつわる石がありました。
このアメノウズメさんは女性の神です。
最高神であり太陽神のアマテラスさんが、
弟の暴れん坊スサノオの悪行に心を病んで
天石屋戸(あめのいわやと)に隠れて
引きこもってしまい、
世の中が真っ暗になってしまった。
そのとき、
アマテラスを表に引っ張り出す作戦として、
アメノウズメは石屋の前で服が
脱げてしまうほどの激しい踊りを披露して
まわりの神々を大笑いさせ、
アマテラスさんの気を引かせる
きっかけをつくった神様。
(そのことから「芸能の神」と言われています。)
後に、アマテラスさんの孫である
天孫「ニニギノミコト」が天界から
降り立ったと言われている
高千穂まで道案内役となった
「猿田彦」の妻となるところも推しポイント。
その後、神奈川へ戻り、
古事記巡りとは別ですが
鎌倉の神社仏閣巡りも始めました。
この日は、鎌倉宮の脇からさらに
奥に入った瑞泉寺(ずいせんじ)へ。
ここまでくると観光客は
ほとんどいません。
ゆっくりとその空気感を
味わうことができます。
苔むした石段。
萌えます。
夢窓国師という人がつくったといわれる庭園。
庭というよりも自然の風景そのもの
といった荒々しい印象ですが、
岩盤を彫刻的な手法で造った
「庭園」だそうです。
圧巻でした。
赤い彼岸花が少しだけ咲いていました。
もう数日後だったらもっと見れたかな。
多種多様な花が有名なお寺のようなので、
また違う季節に訪れてみたい場所の
ひとつになりました。
鎌倉にも、まだまだ行ってみたい
神社仏閣があります。
私たちの仕事に直接的落とし込める
建築的な要素が多くあるわけではありませんが、
歴史に思いをはせ、そこに身を置くことで、
自然の雄大さと畏怖、人間の弱さ、
自然との調和、人間が持つ力強さを感じます。
その体験により自分の中に深みが増し、
より豊かなご提案ができるようになりたい、
と強く思います。
それではまた!
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