安藤 るみ子 2015.11.03
すっかり秋も深まりました。
我が家の秋、日々の花活けに壁掛けを利用してみました。
青々としていた山帰来(サンキライ)は少しずつ色づいています。
私、先週末休暇を頂き、念願の益子の陶器市に行ってきました。
今回はその旅の紹介をさせていただきたいと思います。
一泊二日でしたが、のんびり友人と実のないくだらない話を
しながらのドライブで楽しい旅になりました。
1日目はちょっと(距離的にはだいぶ、、、)寄り道をして、
ここも行ってみたかった群馬県にあるハラミュージアムアークへ。
設計は磯崎新、緑の中にある木造建築のミュージアムです。
紅葉も始まり、黒くステインされた外壁は周りの景観を
邪魔することのない静かな佇まいでした。
中央がピラミッド型の屋根のあるギャラリー、
その左右に比翼のように他のギャラリーをつなげ配置しています。
これが、1988年竣工というので驚きです。
周りの環境と共存できるような建物は飽きることのない
サスティナブルな建築だと感じました。
宿泊はフォレストイン益子というところで、
公共の宿泊施設(正確には地元のNPO法人で運営)で格安な宿泊料金でした。
設計は内藤廣。やわらかなアーチを描くような森の中に佇む平屋のつくりです。
こちらも周辺環境を邪魔することなく主張しすぎない静かな佇まいでした。
外部の回廊から直接部屋へ。
公共の宿泊施設ということもあり、バリアフリーのつくりで、すべてがゆったりしていました。
自然の中でゆっくりとするには最適です。
さて、2日目はいよいよ初めての益子陶器市。
宿の方から聞いてはいましたが初日ということもあり、
お店の数も人もとても多く、整理券がないと
買えないようなところもありでビックリでした。
益子焼の魅力はなんといっても「用の美」。
益子のやわらかな土を使うため少し厚手ですが、
それがかえって器を持ったときに手に馴染み、
普段使いの器としてなんともほっこりした気持ちになります。
実は益子焼の器は、弊社スタッフ中村さん提供の
優カフェでもいくつか使用しています。
teteさんの器たち。友人の友人が作っています。
http://tetegallery.com/index.html
手に持ったときのやわらかな感覚がたまりません。
益子の陶器市自体は初めてでしたが、
作り手さんの顔をみて器を手にできることは
とてもいい経験になりました。
見て廻り、辿り着いたお気に入り。
素朴なおじさんだったのですが、お話を伺っているうちに
作り手さんの直向きなものづくりの熱い気持ちが伝わってきました。
愛情を持って作っていることを感じ、手にした器は、
あらためて『大事に使わせていただかなくては!』と思えるんですね。
ものづくりに携わる人間として、その直向きな向かう姿勢もとても勉強になりました。
益子の陶器だけでなく、全国から作家さんたちが出展されていました。
↑この一輪挿しは新潟の若い女性の作家さん、
下の染め布は益子の方のもので手織りの柿渋染です。
何ともいえない色、日が経つにつれ色に深みが出てくるそうです。
どんな風に使おうか思案中です。
一輪挿しは歩き始めの最初の頃、このころんとした形に友人と一目惚れし、
一通り見た後も忘れられず、わざわざ戻って揃って購入しました。
一つ一つ大きさも微妙に違い、それがまた素朴で表情があります。
リューカデンドロンとユーカリをとりあえず入れてみました。
最後に益子で有名なのは、starnet。
今やあちこちで聞かれますが、自然と調和する暮らしの実現をコンセプトに、
1998年にオープン。亡くなられてしまいましたが、
馬場さんの洗練された審美眼は時代の先駆者だったようです。
今年の益子陶器市は11/4(水)までやっているそうです。
毎年GWと秋の連休に行っています。
どうぞ足を運ばれてみてください。
もう11月。一気に冷え込んできましたね。
皆さん、風邪など引かぬようお気をつけください。
安藤
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