ペンギンハウス～その1～

設計 2016.06.21

ペンギンハウス～その1～

こんにちは。コーディネーターの鈴木です。
本日はひさしぶりの雨。梅雨入りしたものの先週末あたりから
雨の日が少なくなり急に蒸し暑くなりました。
私の住んでいる地域は田んぼが多いため
６月に入ると連日蛙の声の大合唱が響き渡っています。
それを聞くともう夏が近づいてきたなぁと感じます。

さて、今回は去年完成した新築の物件をご紹介します。

計画地は横浜のとある分譲地の一角。
約１２坪というコンパクトサイズの建物です。

ご家族構成は、２０代後半のご夫婦と
生まれたばかりの男の子の３人家族です。

ご相談があったのは、約２年前。
ヒアリングなどメールでのやり取りから、
お会いして、じっくりご相談からのスタートでした。

計画地周辺は、同じスタイルの建物が並ぶ分譲地でした。
そのなか、一際目立つ「ペンギンハウス」がこちらです。
ペンギンハウスは３ＬＤＫ+隠れ部屋+ＤＩＹ部屋。

よく見ると２階部分のサッシが目で、その下のイペ材で作った
フラワーボックスがくちばしで「ペンギン」のような可愛らしい
外観になりました。

外壁材はガルバリウム鋼板と一部ポーチ周りを
モルタル仕上にしました。

外観の色合いは周辺の建物との
見た目のバランスがとても難しく、
最後は現地で外壁サンプルを見ながら
色合いを決定しました。

ポイントは、色合いを他の建物に寄せて、
外壁材などで変化を出していくことで個性も出しつつ、
周りの環境とも馴染ませることにより、
唐突すぎない外観の雰囲気にしました。

内部はＬＤＫに畳コーナー、キャットウォーク、
そしてキャットウォークの隣の２階部分には
ご主人様の隠れ部屋があります。
隠れ部屋と言えど、開口を取り、
閉鎖的でない空間になっております。

LDK

吹き抜け

隠れ部屋

床材は１階はヨーロピアンオーク、
２階はパイン無垢材を使用しました。

キッチンはトクラスのＬ型キッチンを設置、隣に家具工事で
造作キッチン収納カウンターを計画しました。
このキッチンと造作家具との組み合わせでコの字型の
キッチンにして家事動線を意識した形となりました。

キッチンのシンク前には配膳スペースや
軽食スペースにもなるカウンターを計画しました。
アクセントで新築工事には、めずらしく化粧で
筋交いを見せて、家具工事で飾り棚兼オープンな
収納スペースにもなる吊戸を付けました。

キッチン

筋交い

畳スペースの隣には、トイレと手洗いコーナーがあり、
この空間には遊び心でフクロウ柄のアクセントクロスを貼りました。
入って後ろを振り向くとフクロウがたくさん！
よく見ると表情がそれぞれ違います。
ご夫婦ともに気に入っていただけて嬉しかったです。
その奥には、ご主人様の趣味でもあるＤＩＹを楽しめる
スペースを計画しました。
この部屋から直接、ガレージへ出られるよう勝手口も付けました。
ＤＩＹがスムーズに行える動線となりました。

ふくろうのクロス

ＤＩＹ

ＬＤＫ入り口には造作建具も計画し、玄関から見ると
泡の模様が入ったガラスから、ＬＤＫの暖かな
明かりがこぼれます。
外から帰って来たときにほっとした気分になりますね。

玄関

そしてこちらの畳コーナーには、のんびりご家族がくつろげるよう
ふつうの畳コーナーとは、一味違う工夫を加えました。
無垢の触り心地や、あたたかさや優しさが伝わるよう、
上がり框の小口を面を取り曲線にする事により、
つい寝っころがりたくなる畳コーナーです。
座るだけで充分心地良く、上がり框をついつい
触りたくなってしまうほど「優しい」無垢の質感が感じられる
畳コーナーとなりました。

こちらを手がけていただいた新井大工さんに
とても感謝しております。
御施主様にもとても気に入っていただけました。