早川 聡志 2018.12.03
12月に入りました。
あっという間に、今年もあとひと月です。
この所、朝晩は、冷え込む日が多くなって参りました。
しかしながら、エルニーニョ現象が発生したそうで、
この冬は、暖冬だそうです。
寒くなくて助かりますが、心配事がひとつ、
年末までに、山に雪が積もれば良いのですが…
今回は、横浜で新築工事をさせて頂いた
MS様のお宅を紹介させて頂きたいと思います。
MS様邸は、お母様がお住まいの敷地内に、
二世帯住宅を新築して、
完成後、古いお宅を解体する計画です。
1階のお母様のスペースには、
元のお宅で使っていた建具を移設します。
建具表の写真になっている所が、移設する建具です。
通常、建具屋さんに作って貰う建具は、大工さんが
建具の枠を作り、その枠に合わせて建具を作ります。
今回は、その逆です。
建具に合わせて、建具枠を作らなくてはなりません。
実は、これが結構大変なんです。
こちらはLDKから見た、サニタリーの片引き戸です。
リビングと客間間に使われていた4枚引き違いの襖戸と、
納戸の引き違いの欄間を移設しました。
建具のサイズに合わせて、鴨居の高さを決定するのですが、
高いと見栄えが悪くなるし、低いと建具の加工が必要となります。
また、建具の幅が違うので、どこに合わせるか
検討しなくてなりません。
閉めた時は、襖の戸尻と枠の頬立てを重ねて揃えました。
開けた時は、欄間の戸尻と枠の頬立てを重ねて揃えました。
こちらは、玄関ホールからLDKへの引込み戸です。
納戸の片引き戸と、先程の引き違い欄間の片割れの移設です。
この建具も幅が違いました。
閉めた時は、片引き戸より少し幅の狭い
欄間の戸尻と枠の頬立ての面を揃え、
幅の広かった片引き戸は、
戸袋に少し入り込む様に納めました。
開けた時は、片引き戸・欄間の戸尻と
頬立ての面が揃う様に戸袋の中の寸法を
調整して納めました。
そして、一番難しかったのがこちら
寝室のコーナー障子の2本引込み戸です。
客間に使われていた雪見障子の移設です。
何が難しいかと言うと…
障子を開け、建具を引き込んだ時の壁の位置が、
右側と左側で違う所です。
右側は、廊下側、左側は寝室側に壁があります。
この様に納める為には、右側と左側で
鴨居の溝の位置を変えなくてはなりません!
通常は、左側の様に建具の欠き込みを
頬立て側ではなく、外側に向けるのですが、
既存の建具を再利用している為、
右側は、欠き込みが頬立て側になります。
そうすと、途端に納まりが難しくなります。
頬立てと建具が干渉しない様に、
鴨居の溝の位置を微調整し、
決定しなくてはなりません。
見て下さい、完璧な納まりです!
地味すぎて誰も褒めてくれないので自画自賛です‼
最後に…我が家のねこ達
よく見て、2匹いるんですよ‼
早川
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