上田 幾美 2019.11.18
こんにちは。
設計の上田です。
先週末、夏に改装工事をさせて頂いた
お宅にお伺いする機会がありました。
時刻は16時。
徐々に外が暗くなっていく中でふんわりと灯るスタンド照明。
暗さを味わう、という言葉がぴったりな空間でした。
壁には構造上、照明を計画できない建物。
それでも天井の灯りは最低限に。
その分ゆったりと残った壁面に、
スタンド照明がバランス良く置かれていました。
ｎ様ご夫婦のインテリアセンスにより、
とても居心地の良いリビング。
お手持ち家具の色味に合わせて選んだグレーのクロスや杉無垢の床は、
そんな素敵なインテリアを引き立てる名脇役となっています。
お手持ちの家具が栄えるように。
敢えて、造り込まず。
余白を残して計画した今回の工事。
そんななか、唯一、建築工事側でも計画を
させて頂いた箇所がこちら。
南側にバルコニーがあるマンションに多く見られる、
長い一直線の廊下とその先にあるＬＤＫ。
玄関扉を開けた視線の先に、
すっとした印象の縦格子を造作しました。
こちらの縦格子、ただの飾りではありません。
壁面にあるエアコンの配管と給気口2つの目隠しとなっています。
それぞれ必要箇所のみメンテナンスができる様に
上下それぞれ着脱可能式という
機能的な造りになっている、大工さんの力作です。
工事中の縦格子パーツ
工事中の縦格子
給気口
エアコンのダクト
と、ここにもお施主様のセンスが。
ｄｉｙ後の縦格子パーツ
お気づきでしょうか？
縦格子の横桟と背面が黒く着色されています。
縦ラインが際立つ様にと、御主人によるＤＩＹ工事です！
アクセントウォールとしても美しい造作となりました。
主張しすぎず、余白を楽しむ。
建物ではなく、暮らしが主役。
沢山学びを頂いた工事となりました。
ｎ様、有難うございました。
今後共よろしくお願い致します。
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