2012.05.15
秦野市 I様邸の改装工事が始まりました。
築●年の在来木造2階建ての住宅です。
1階は、外壁と構造耐力上必要な部分を残して取り払い
(内部スケルトンと呼んでいます)、
間取り・設備機器(オール電化)・内装を一新する計画。
階段は既存維持。
2階は、間取りの大幅な変更は行わず、
床の重ね張りや、内装の貼り変え等を行う計画です。
着工前の「三者立会い」で、
お施主様・設計担当・施工担当で現地にて工事内容や
残置物などの確認を行います。
併せて、ご近隣へ着工前のご挨拶にまわりました。
いよいよ着工となります。
仮設トイレの設置、既存維持部分の養生を行い、解体工事が始まりました。
構造体が見えてきたところで筋交い・柱の位置や、土台の傷み等
既存構造の状態をチェックしていきます。
2012.05.22
解体中
サッシ交換部分は、まわりの外壁モルタルにカッターを入れて
既存サッシを撤去します。
大工工事で新しいサッシが入るまでは、ベニヤなどで塞いで養生します。
2階の和室は、畳を撤去し畳の厚さ分、高さを上げ(廊下の床にあわせて)
フローリング張りで仕上げて洋室に改装する計画です。
2階和室
畳を上げてみたところ、床下地の水平が悪いことが分かりました。
これは現状の床組みを壊して水平を見て、組み直したほうが良いだろう・・・
という見解になり、I 様に現地にてご説明を。
ご了承頂いた上で床組みを撤去しました。
浴室
タイル張りだった浴室も解体されました。
土台に若干の水気による傷みが見られましたが、常務との検査により
交換するまでの傷みではないだろう、という見解に。
大きな腐りがなくホッとしました。
1階
全体的に構造体がしっかりとしており、安心して次の工程へ進むことが
できそうです。
解体完了後には I 様にも現地にお越し頂き、改善が必要な部分や、
構造の補強方法などをご説明させて頂きました。
2012.05.29
2012.06.05
大工工事が始まりました。
耐震診断による補強計画の通りに、
筋交いを入れ、柱と土台の接合部等を専用の金物で補強します。
部屋内に現しになる柱と筋交いは、表面を仕上げた化粧材を使用しています。
床下の土部分には、防湿フィルム(厚さ0.15mm)を敷きこみ、
新しい大引き・根太で床組みを行いました。
根太間に断熱材を充填する前に、白蟻予防の薬剤噴霧を行います。
2012.06.12
床下に防蟻処理を行った後、根太間に断熱材を充填しました。
新しいサッシ関係も取付けられ、ベニヤの捨て張りまで完了した状態です。
床下地の水平が悪かった2階の元和室も根太がけで高さを調整して
水平に組み直されました。
天井組み(野縁)がきれいに組まれました。
並行して、外部の板金工事も行いました。
雨風にさらされて傷みやすい木製の「破風」は、ガルバリウム鋼板で覆って
耐久性を持たせました。
2012.06.19
木工事の途中段階で、技術責任者である大坂常務と検査を行います。
構造補強金物の取付け状態のチェックが中心の検査です。
金物を取付ける事が不可能であった(既存)梁の継ぎ目は、
構造用合板を打ち付けて補強する指示を受けました。
ユニットバスも無事設置が完了しました。
外部は左官工事に入りました。
防水フェルトを張り、サッシとの取り合いに防水テープを貼ります。
既存で残っているモルタルとの取り合い部分には、
漏水防止のため捨てコーキングを打ちます。
モルタルを塗るためのラス網が張られました。
この後、下塗り・上塗りを行います。
2012.06.26
木軸が固まったところで、壁内に断熱材(ロックウール)を充填していきます。
室内をくるむように、外周に面する壁・天井内に断熱材を
入れるのが基本ですが、
1・2階間の吸音・防音のため、
1階の天井裏にも充填する仕様になっています。
断熱材で包まれ、その中で打ち合せをしていると、
音が吸音されているのが良く分かります。
その後、天井の石こうボードが貼られてきました。
階段は、既存の板張りの壁をクロス貼りに改装します。
この板張りのままではクロスが貼れない為、上から5.5mmの
ラワンベニヤを張ってクロスの下地を作ります。
和室の敷目天井をクロス仕上げに改装する際なども、
既存天井の強度を確認した上、同様の施工を行うことがあります。
そろそろ、現場には無垢材の建具枠や床材が搬入されてきます。
2012.07.03
大工造作工事が進んでいます。
1階のメインとなるLDKと、その隣の洋室の間には
お部屋の間口いっぱい(二間≒3,640 )に、
3枚引き込み戸用の建具枠が組まれました。
材質はスプルス。
建具屋さんによる造作建具の計画です。
組み上がった枠の寸法に合わせて、工場で製作します。
天井いっぱいまでの高さがあるので、戸を全て引き込めば、
2部屋繋がった空間になるような設計です。
床材も搬入されてきました。
1階は桧無垢フローリングです。
長さは4Mあります。
無垢材なので一枚一枚表情が違います。
バランスをみながら張っていきます。
2階の元和室にも天井断熱材を入れ、
こちらの床には合板フローリングが張られました。
引き続き 造作工事を進めてまいります。
2012.07.10
サッシ交換部分の周り等をモルタルで補修し、充分に乾燥させてから
塗装を行います。
モルタル補修部分は、既存に合わせてパターン(凹凸)を吹きつけてから
中塗り・上塗りを行います。
2012.07.17
大工工事は終盤にさしかかりました。
壁・天井の石こうボードが張られてきました。
2階の元和室は、真壁から大壁の洋室仕様になりました。
既存の壁が 真っ平らとは限りません。
というか、倒れていたり、膨らんでいたりすることの方が多いのです。
柱の大きさ(太さ)が違ったりもします。
ボードが平らに貼られるように、
木材を打ちつけて高さを調整した下地を造ります。
このような、仕上がってしまえば見えなくなってしまう
地道な作業がリフォームでは非常に大事です!
障子の溝が彫られていた窓枠まわりは、上から新しい窓枠を付けて
スッキリと納まりました。
石こうボードが張り終えると、
電気屋さんがコンセントやスイッチ・ダウンライトなどの穴あけを行います。
玄関収納(トステム製品)や、タモの無垢材を使った造作の手摺も造られました。