2014.02.11
今週の横浜市港北区TA様邸の現場レポートは
外部塗装肌合わせ(パタン吹付け)工事をお届け致します。
ここで今までの外部工事の流れをもう一度思い出していただけるように、
以下の定点写真をご覧くださいませ。
着工後、解体業者さんが丁寧に既存サッシの撤去
および新規サッシが取り付けられる部分を見込んで、
外壁を開口して行きます。
その後、大工さんがサッシの取付をするまでは雨養生を兼ねて、
開口部を塞ぎます。
その後大工さんが計画のサッシを取り付け、
サッシ廻りに防水紙と防水テープを使用し、防水処置をします。
その上に胴縁・ラス板の取り付けをします。
これが次の防水シートの下地になります。
そして、業者さんが変わり、左官業者さんが防水シートを貼り、
モルタルの付がよい網の取付を進めます。
防水シートと既存外壁の取り合いなどの防水処置が完了していることを
確認してから、塗装下地を作って行きます。モルタルを塗って行きます。
1回目のモルタル塗りから1週間ほどの乾燥養生期間を設けた後、
2回目のモルタルを均して行きます。既存部分にすり付けて行きます。
ここまでが外壁下地工事の今までの流れです。
このような工事のあと、仕上げに入って行きます。
仕上げ工事では、まず既存外壁に併せて
外壁の肌合わせ(パタン合わせ)を進めて行きます。
パタン材を工具で吹付けて行き、
今回はスタッコと呼ばれる肌(パタン)をコテで均して行きます。
うまい加減で気を使いながら均し、既存の表情に合わせ、
新旧の表情をうまくぼかして行きます。
サッシ廻りなども同じように表情が出ました。
既存のパタンも、作業をされただろう当時の
職人さんにより違う表情であることが多く、
改修工事ではそういった部分も踏まえ、既存部分に
精妙に馴染ませてゆくことで、仕上がりはきれいに出来上がります。
今回は特に職人さんの腕の見せ所といった工程でした。
次回は内部に移り大工さんの木工事の続きをお届け致します。
2014.02.11
基礎工事が始まりました。
今回は、増築部分と、既存で補強が必要な場所の2ヶ所行います。
増築部の基礎です。今回は一体打ちで行います。
通常はベースと呼ばれる部分と、
立ち上がりと呼ばれる部分の2回に分けて施工します。
一体打ちとは、ベースと立ち上がりを同時に
コンクリートへ打ち込みを行うことを言います。
どちらにもメリット・デメリットがあり、現場の状況によって選択します。
新築などでは、通常の施工方法を選ぶことが多いです。
基礎工事でのチェックポイントは、
根切りの深さ
建物の形が正しいのか
配筋のピッチ、配筋の太さ
転圧の状況
など、確認ポイントはたくさんあります。
既存の補強
こちらは既存の建物に基礎を追加しています。
今回の計画に伴い、新たに筋交いが必要になってくる部分に
基礎を作ります。
型枠ばらし
型枠をばらしたところです。きれいに打ち込みされています。
一番上が2層にみえるところはレベラーという施工を行っているためです。
レベラー施工することによって基礎の天端を平らにする役割があり、
その後の土台を敷くときに、きれいに施工できます。
次回は、いよいよ大工さんの工事が始まります。
2014.02.04
今週の横浜市港北区、T様邸の現場レポートは設備配管工事をお届け致します。
内部で大工さんが下地をある程度組めたら、
設備業者さんと電気業者さんが現場に入り始めます。
断熱材が入ってしまうとやりにくくなる部分は事前に配線や配管を施します。
まず電気配線は構造部分を傷めないように、
配線・配管ルートを計画し、設備工事を進めます。
実際に施工されるとこのようになります。
オレンジ色の配管はCD管と呼ばれ、
内部に通される配線に合わせて径数を変えて計画されます。
TA様邸ではプロジェクターやスピーカーの計画があるため、
デッキが置かれる部分からそれぞれの取り付け位置へ配管されます。
アップするとCD管はこのような形状です。
次に給排水設備になります。
キッチン・ユニットバス・洗面・トイレとそれぞれの計画箇所に、
メーカーの承認図をもとに給排水配管を施します。
ユニットバスの排水はこのようになっております。
白い部分がトラップになっており、
グレーの横引きの排水管に繋がれています。
これが縦に床下(1F天井うら)に配管され、外部へと繋がれてます。
横引き管が長い場合は通気弁という空気を抜く部分を設け、
実際の排水時の不具合を軽減します。
そして、給水・給湯・追い炊き管は色が分かれていて、
間違いなく施工されるようになっています。
同じように、これが縦に床下(1F天井うら)に配管され、
外部へと繋がれてます。
キッチンやユニットバスの配管は給湯器に結ばれるので、
まとまって外壁から外部へ配管されます。
電気配線も設備配管も構造を傷めないようにしつつ、
計画を考慮しながらも、取付られる器具の
大きさや形状・実際に使用されるときのこともイメージしながら、
配線・配管されています。
見えなくなってしまう部分ですが、
計画をしっかりとすることが重要な工事になります。
次回は外部塗装工事などをお届け致します。
2014.02.04
続いて、1F部分の解体状況です。
お風呂だった部分です。
在来工法のお風呂ですと腐りが多く見られる部分ですが、
今回はユニットバスだったため、腐りもありません。
キッチン部分です。
今回の工事では、配管(青と赤の管です)も全て新規に交換いたします。
これで、さびなどの問題も解決です。
昔の住宅ですと、鉄管とよばれる管が使用されていることが多く、
その名前の通り鉄を使用している水道管です。
そのため、赤さびなども発生しやすく、
また水漏れ(継ぎ手などでも発生しやすい)も起こりやすいものでした。
現在主流になっているものはプラスチックの管ですので、
さびの心配もなく、また継ぎ手も少ないので水漏れの心配も少ないです。
解体工事ででる廃材には、様々なものがあります。
木材、鉄くず、石膏ボード、畳、屋根材(アスベストが含まれる場合もあります。)
などがありますが、丁寧に分別しながら解体工事を進めていきます。
きれいに骨組みだけになりました。
ここで、梁のかかり方やすじかい・柱の位置などを
再度詳しく確認していき、
必要に応じた構造補強の検討をしていきます。
解体工事が終わり、次回は基礎工事(増築)となります。
2014.01.28
今週の横浜市港北区T様邸の現場レポートは
断熱材取付工事をお届け致します。
外部で左官業者さんがモルタル下地(塗装で仕上げるための下地)工事を
進めている間に、内部では大工さんが断熱材の取付にかかります。
つまり、サッシの取付・外壁の下地を大工さんが施した後は、
現場では内部と外部の工事が並行して進められている状況となります。
その断熱材は搬入時、このような状態で運ばれてきます。
これは今回壁に取付させて頂くロックウールという断熱材になります。
厚みが90mmあり、壁内に埋め込まれます。
断熱性はもちろん、グラスウール同様に吸音性能を持ち合わせ、
耐火性にも優れています。一枚はこのようになっております。
実際に壁に取付られるとこのようになります。
防湿フィルム(印刷されている側)を室内側に向けて、
耳と呼ばれる部分を柱や間柱に被せ合わせることで、
隙間を無くして施工することが重要にです。
この後、床との取り合い部分や窓廻りも隙間がないように
最後に気密テープで塞ぎます。
そして、天井の断熱材は今回厚みが150mmのアクリアマットを
選定させて頂いております。こちらもこのように搬入されます。
一枚はこのようになっています。
断熱材の防湿フィルム部分
(耳と呼ばれ、柱に被せタッカーで留められます)は
このようになっています。
屋根勾配なりに取り付けるために、
まずは大工さんが下地を組んで行きます。
隅木の部分はとくに手間暇がかかりますが、
屋根と天井断熱層の間に隙間を設け、
通気層を設けるために非常な作業となります。
アップすると屋根の下に通気層と断熱層が見て頂けます。
断熱材を取付ていくとこのようになります。
さらに内部の工事が進められて行き、
断熱層が縁切れてしまう部分、例えば間仕切り壁と床側、
間仕切り壁と天井側との隙間をも断熱材で隙間をなくすなど
の作業を施します。
以上のような作業が断熱材取付工事になります。
改装工事の場合、その都度対応する箇所が出ては来ますが、
断熱層が続いて隙間風が入らないようにすることが重要な
ポイントとなります。
天井や壁が塞がれてしまうまで、気密テープなども使用しながら
その都度対処してゆく作業でもあります。
次回は内部の設備工事をお届け致します。
2014.01.28
相模原市南区TY様邸の改装工事が始まりました。
工事概要は、屋根、外壁まで解体してのフルスケルトン工事となります。
屋根は通常の形を陸屋根とし、階段でそこに出られるようになります。
また、1,2Fともに増築ありのテクニカルな内容となっています。
今までの住まいへお客さまから感謝のメッセージがありました。
気が引き締まりますね。
お客様からお預かりした大切な住まいをよりよい空間へとするために
頑張って施工させていただきます。
解体工事が始まりました。
内壁(石膏ボード)が解体され、構造体が見えてきました。
構造体に腐りはないか。
柱、梁、すじかいのサイズはいくつか。
構造の金物は正しく施工されているか。
などを、まず最初にチェックしていきます。
築年数も浅いため、幸い構造に問題はないようです。
腐りもなく、床下の状況も良好でした。
このまま、問題なく工事が進められそうです。
ひと安心というところです。
次回は、1F部分の解体状況をお知らせいたします。
2014.01.21
今週の横浜市港北区TA様邸の現場レポートは、
外壁下地モルタル工事をお届け致します。
このモルタル下地が完了後、仕上げの塗装工事に入ります。
きれいな仕上がりとするためには非常に重要な作業のため、
丁寧に進めなければならない工事です。
大工さんがサッシ取付後、なるべく早く外回りを閉じていく準備を進めます。
解体にて開口された部分にサッシが設置されると、
サッシ以外の開口部に防水シートを貼り、
胴縁と呼ばれる部材で上から抑えていく作業が進められます。
胴縁まで取り付けられた後、ラス板と呼ばれる板を、
縦胴縁に対して、横に張ってゆきます。
この作業までを大工さんが進めた後、大工さんは内部の作業へと移り、
代わりに左官業者さんが外壁工事作業に入ってきます。
大工さんが張り終えたラス板に、黒い防水シートを張ってゆきます。
その上からモルタルが絡みやすくなるように、
表面が凸凹した網を取り付けて行きます。
既存部分やサッシとの取り合いはコーキング処理をし、
端部からの雨水の浸入を塞ぎます。
以上の処置を施した後、いよいよ左官業者さんが、
モルタルを練り、コテを使いながら外壁に塗り付けて、
均す作業を進めて行きます。
乾燥して、水分が飛ぶと色が変わります。
よく見ると表面はこのように掃け目が立てられています。
こうすることで、2回目のモルタル下地が絡むようになります。
1回目からの乾燥期間を約1週間取り、
2回目のモルタル下地を1回目と同じようにコテで塗り付け均して行きます。
仕上がったときに、既存部分と今回の新規モルタル下地部分が
違和感なくおさめられるように、最後に既存部分との取り合いを
ハケで均します。
この段差を無くし、既存部分へ均す作業が
塗装仕上げを行うにあたり重要な作業となります。
この後、再び1週間ほどの乾燥養生期間を設け、
塗装工事に入る前の外壁高圧洗浄を進め、
塗装下地パタン付け、仕上げ塗装といった順に
工事が進められる予定です。
以上のような作業が進められている間に内部では
断熱材取付が進められております。
次回は断熱材取付工事をお届け致します。
2014.01.14
今週の横浜市港北区、T様邸の現場レポートは
耐震金物取付工事をお届け致します。
先週レポートさせていただいたサッシ取付工事と同時に、解体後、
大工さんが最初に取り掛かるのが、この耐震金物の取付工事になります。
解体後に既存構造躯体確認し、その既存の柱や筋違の位置を踏まえ、
計画に対する柱の移設や梁の補強などを設計担当が構造補強計算します。
それを基に現場では耐震金物を取り付けを進めます。
まず既存の柱の頭(桁・梁と取り合う部分)にはこのような金物が
一般的に取り付けられます。
既存の柱の脚(梁もしくは土台と取り合う部分)にも柱の頭と
同等の耐力の金物を取り付けます。
筋違部分は筋違金物を取り付けると同時に、
地震などの際の引き抜き力も大きいため、
耐力も大きな金物を取り付けられます。
筋違部分の脚元は同じように同等の耐力の金物を取り付けます。
次に、間取りの変更などにより柱を移設する場合、
柱を抜くことになります。
その際は柱をサポートなどで突っ張りながら、
下に新しい梁を抱かせ、金物で結ぶことで、
大きな梁とみなすことができます。
柱を抜くことでスパンが飛んだ開口部を作ることができます。
屋根に瓦が載っているため、大きな荷重を担っている小屋組も
金物で補強してゆきます。
また、屋根裏に隠れていた丸太梁も金物で結びます。
以上のような作業の後、
弊社の軸組検査を技術責任者の大坂立会いの元、
各現場では行われることで、金物取付もれが無いかを検査することで、
隠れてしまう部分もしっかりと管理をして行きます。
次回は外壁の左官工事と内部の断熱材取付をお届けいたします。
2014.01.07
横浜市港北区、サッシ取付工事をお届け致します。
解体工事後、構造補強と並行して進めるのが
外部開口部のサッシ取付の作業です。
解体業者さんが開口した外壁部分に、
大工さんがサッシ取付の木下地を組んでゆきます。
その下地にサッシ設置後、防水テープと透湿防水紙
(内部から発せられる湿気が壁内に溜まらないよう、
湿気を外部へ逃がす一方、外部からの雨水を遮るシート)により、
雨水が注すことが無い様(万が一雨水が侵入しても外部へ水が流れていくように)
処理します。
テープはこのような具合です。
この処理後、左官下地のために板を貼って行きます。
これをラス板と呼んでおります。
細い隙間にも入れます。
その後、左官業者さんが防水フェルトを貼り進め
ラス網の設置を進めます。
これで防水処理が二重に行われています。
さらに既存外壁部分と接する端部をコーキングにて防水処理を致します。
既存外壁端部との取り合いは、これにて防水処理が行われています。
サッシ廻りはモルタル下地にひびが入りやすいため補強をします。
その後、さらに左官モルタル下地にて外壁の下地が作られていきます。
これはまたの機会にレポートさせて頂きます。
内部では、柱を抜く部分は梁の補強が行われ
既存の梁と補強された梁は金物で緊結することで
大きな梁と見立てることができます。
ロフト階の床組をツーバイ材を使用して組んでおります。
次回は金物補強の様子をお届け致します。
2013.12.24
横浜市港北区にて T様邸の改装工事が始まりました。
T様邸の改装工事概要は、
2F内部をフルスケルトン改装、
骨組みを残して設備・内装の全面改装です。
外部は、サッシの交換とその周りの外壁復旧工事になります。
1階部分や屋根は既存維持し、
工事中も1Fにお住まいいただきながら工事をさせて頂いております。
今回の工事は、
『構造補強』や『断熱工事』『サッシの交換』『間取り変更』
『ロフトの造作』『設備の入替え』とひと通りの改装を承りました。
今後改装工事をお考えになられている方へ是非参考にと、
T様のあたたかいお気持ちを頂き、
現場レポートという形でご紹介させて頂くことになり、
ご参考になれば幸いです。
まず、着工に当り、既存部分の養生や現場の設営を行います。
弊社の現場規程に則り工事着工の準備を進めます。
工事着工参考ブログ
既存の維持部分が傷付かないようクッションをしたり、
工事を行わない部屋には、埃が入らないように致します。
何より今回の工事では1階部分は既存維持で、
2階の工事となるため、階段部分に『マジキリン』という製品を使って、
埃などが住居部分へ侵入しないように間仕切り養生を行いました。
職人さんが普段通行する部分は床も養生し、
既存維持部分へビニール素材の養生シートなどを使い保護していきます。
床の養生シートも汚れたら拭取り易いものを使用しております。
そして、いよいよ解体工事が進んで参ります。
既存維持部分を壊さないように天井と壁の解体を
慎重に解体して行きます。
職人さんの背中にも良い緊張感が観えます。
天井が高い為、安全に気を配りながら進めました。
立派な梁組が現れました。
サッシの入替えのため、撤去および入替えるサイズを考慮した
サイズに外壁を開口します。
この時、如何に外壁の仕上がりがきれいに見えるかを想定し
墨を出します。
開口された外壁面は、大工さんがサッシを取り付けるまでは
雨が侵入しないようにしっかりと雨養生をします。
そして、解体工事の終盤、工事技術責任者の大坂立会いのもと
計画の進め方に対する指示を受けます。
この検証をもとに、設計担当は既存部分へ新しく構造補強する部分を計画し、
構造計算を行い、現場へ正確な指示がくるという流れになっております。
次回は大工さんのサッシ取付の様子をお届け致します。