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スタッフブログ

中込 和之 2019.10.07

住まいを語る~眺めの良い場所3~

こんにちは。設計の中込です。

前回からの続き。

住まいを語る。

今回も「眺めの良い場所」。

 

少し前のお話になりますが、

京都のお寺さんを巡った事があります。

数はそれ程まわれませんでしたが、

ずっと訪れてみたかった場所、

いつかは見ておかなくてはと思っていた場所、

京都に無数に点在するお寺さんの中で、

拝観できない場所もありましたが、

日本人が自然とどう向き合い、

どう関係をつくろうとしていたのか、

どうしてこれだけ素敵な場所が無数にあるのだろう、

日本建築の伝統的な美に触れ、たくさん学び、考え、

得るものがありましたので、

少しですがご紹介したいと思います。

 

訪れた場所は、どれもが僧侶の生活の場や客人を招く場として、

住宅に近いスケール感であった事が、

普段、住宅を見ているのと同じ視点で、

考えを膨らませる事ができました。

そして、そのどれもがとっても「眺めの良い場所」でした。

 

 

 

 

京都大原にあります「実光院」です。

大原の山の景色に囲まれた自然豊かな場所です。

手入れされた広いお庭には池があり、

小さな滝から流れる水の音、

鳥の鳴き声、緑のさわさわした音の中で、

のんびりした時間を過ごせます。

壁のない水平に連続する窓。

開口部一杯に広がる外の景色、

高さを感じさせない低い開口部が

畳と対で長い時間を過ごすのに解放感と

落着きの良いバランスをつくっています。

中でも驚いたのは、外周部の建具は引き戸なので、

一か所にまとめられるように横移動できるのですが、

建具と建具の間にある柱を貫通して

移動できるようになっていたのです。

 

どういう事かわかりますか?

こちらの写真です。

 

 

びっくりしました。

 

続いては、同じ大原にあります「宝泉院」

わたしの一番好きな場所になりました。

 

 

 

 

 

柱と柱の空間を額に見たてて鑑賞する場。

柱と柱の間の立ち上がりの壁が、

室内にいる人の気持ちに落着きを与えます。

 

この場所では「うつろい」という事を、

特に感じさせてもらいました。

竹林のお庭の眺めをゆったりとした気持ちで眺めていると、

室内に差し込む日差しが明るくなったり暗くなったり、

空模様の変化がそのまま室内に変化をもたらし、

その変化に伴い室内の様子も一変するのです。

当然と言われれば当然なのですが、

庭を鑑賞するという行為と、

他に余計なものがないという事が、

より自然の変化、自然と共にあるという事を強く

感じさせてくれるのだろうと深い感銘を受けました。

 

場のつくり方がとてもいいですね。

 

続いては

 

 

 

 

「洛北 蓮華寺」

お庭に向かって奥行の深い

三層構成の場のつくり方がとても良いですね。

例えば、

一番外側のお庭に面した濡れ縁的な場所だけでお庭を眺め、

長い時間を過ごすのと、そういったお庭に面した場もありながら、

一歩引いた室内側から開放的な外を眺められる状態とを比べると、

人の気持ちとして、落ち着いた状態、

暮らしの中で様々な行為や思いを受け止めながら

常に近い距離でお庭を引いた状態から眺められるというのは、

日差しの受け方もちょうどよいですし、安心感があり、

お庭とのつながり方がとても良いように思います。

 

続いて

 

 

 

 

「高山寺 石水院」

鳥獣人物戯画がある事でも有名ですが、

自然と一体となるような場のつくり方には

ここにしかない世界が広がっています。

訪れたのが2月でしたので、

ぷるぷる震えが止まりませんでしたので、

暖かい時期、もしくは紅葉の時期に

再び訪れてみたいと思います。

蔀度(しとみど)と呼ばれる

水平に吊り上げて開閉する戸も印象的です。

 

 

最後に

 

 

 

 

 

「詩仙堂」です。同じ2月に訪れたのですが、

ぽかぽか暖かい日だったので、

のんびりずっとごろんとして居たくなるような

包容力のある場所です。

 

美しいですね。

 

お庭のつくり方が、まどろんだ室内の空気を

つくっているのだと思います。

最後の写真は4体の仏像が佇んでいるようにも見えます。

…失礼いたしました。

 

時間をかけ、もっともっと居たくなるような場所ばかりです。

 

全ての場所に共通して言える事は、

建築を通じて、外を見るという事。

外にいるのではないという事。

 

人がその場所で、

どのような状態で、

外(自然)と対じするか、

 

一番良い外(自然)との関係のしかたを

模索し答えを出すという事。

それぞれ少しづつ異なりますが、

いい答えを出しているように思います。

 

また、その土地の景色や場所があって

初めて建築が成立しているという事。

環境の中でどう建築はあるべきなのか

日本の風土や営為と言ったものにより

馴染むようなあり方を、学ばせてもらったように思います。

続きは次回。

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